Lou Reed - Lou Reed
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Lou Reed - Lou Reed (1972)

古いロックのアルバムを聴いているといつも昔から聴いている時間軸の感覚に戻る。要するに今でも10代の頃と同じような感覚に戻って聴いているという事だ。近年のアルバムは、さすがにそうは思わないが、昔ひたすら何でもロックを聴き漁っていた頃の音は、時代はズレているけど、自分の青春時代と云うか聴きまくってた時代だからひとつのBGMにもなってる。そうして今でも聴いているとホッとする、と言うのか聴きやすいと言うのか、馴染む。だからオールドリスナーは昔の音から離れられないのだろう。
Lou Reedの1972年リリースの最初のソロアルバム「Lou Reed」。Velvet Underground離脱からあまり時間を開けずにリリースしている事から分かるように、ヴェルヴェッツで使おうとしていた楽曲が大半。ヴェルヴェッツの未発表作品集あたりにほとんどが収録されているから、時系列が多少前後するものの、完成された作品としてはこちらの方が先になるか。希少価値と言う意味ではヴェルヴェッツの未発表集になるだろうが、あまりヴェルヴェッツである意味合いも必要性も見当たらないので、こちらの作品の方がレベル感は高い気がする。ルー・リードという稀代のシンガーソングライターが創り上げた実にシンプルなスタイルの作品集に仕上がってて、何のギミックもない。あるがままを録音しただけというシンプルなロック。
バックミュージシャンにYes組のスティーブ・ハウとリック・ウェイクマンが参加していると話題になるが、Yesの音世界とは関係ない音で、スタジオミュージシャンとして参加しているだけだ。だから個性は出さない、が基本。後のネームバリューでこういう仕事がクローズアップされる事もあるが、話題性を取るには良いのかな。それにしてもここで聴かれる「Berlin」の美しさは後に極大解釈されるだけの事はある素晴らしき楽曲として一際浮いている。なるほど、これは展開したくなろうというものだ。一方他のR&Rソングではボウイとロンソンが一緒にやろうと言ってくるのも分かる傾向のスタンスの作風が並ぶ。ルー・リード自身もどういう方向性が自分らしいのかを悩む間もなくこれまでの作品をひとまずアルバムに纏めたというニュアンスが強そうだが、そこから方向性を見つけて導いていったプロデューサー陣営は見事。
自分的にも案外好きな作品。素朴で気取ることなくそのままロックというスタンスが出ているし、決して明るいワケでもなく、かと言って暗さを狙うでもなく自然体だからだろう。アメリカらしい部分も殊更クローズアップするでもなく、自然に出てきているから嫌らしくないし。素朴で自然で言いたい事出してきて…、良いアルバムです。

古いロックのアルバムを聴いているといつも昔から聴いている時間軸の感覚に戻る。要するに今でも10代の頃と同じような感覚に戻って聴いているという事だ。近年のアルバムは、さすがにそうは思わないが、昔ひたすら何でもロックを聴き漁っていた頃の音は、時代はズレているけど、自分の青春時代と云うか聴きまくってた時代だからひとつのBGMにもなってる。そうして今でも聴いているとホッとする、と言うのか聴きやすいと言うのか、馴染む。だからオールドリスナーは昔の音から離れられないのだろう。
Lou Reedの1972年リリースの最初のソロアルバム「Lou Reed」。Velvet Underground離脱からあまり時間を開けずにリリースしている事から分かるように、ヴェルヴェッツで使おうとしていた楽曲が大半。ヴェルヴェッツの未発表作品集あたりにほとんどが収録されているから、時系列が多少前後するものの、完成された作品としてはこちらの方が先になるか。希少価値と言う意味ではヴェルヴェッツの未発表集になるだろうが、あまりヴェルヴェッツである意味合いも必要性も見当たらないので、こちらの作品の方がレベル感は高い気がする。ルー・リードという稀代のシンガーソングライターが創り上げた実にシンプルなスタイルの作品集に仕上がってて、何のギミックもない。あるがままを録音しただけというシンプルなロック。
バックミュージシャンにYes組のスティーブ・ハウとリック・ウェイクマンが参加していると話題になるが、Yesの音世界とは関係ない音で、スタジオミュージシャンとして参加しているだけだ。だから個性は出さない、が基本。後のネームバリューでこういう仕事がクローズアップされる事もあるが、話題性を取るには良いのかな。それにしてもここで聴かれる「Berlin」の美しさは後に極大解釈されるだけの事はある素晴らしき楽曲として一際浮いている。なるほど、これは展開したくなろうというものだ。一方他のR&Rソングではボウイとロンソンが一緒にやろうと言ってくるのも分かる傾向のスタンスの作風が並ぶ。ルー・リード自身もどういう方向性が自分らしいのかを悩む間もなくこれまでの作品をひとまずアルバムに纏めたというニュアンスが強そうだが、そこから方向性を見つけて導いていったプロデューサー陣営は見事。
自分的にも案外好きな作品。素朴で気取ることなくそのままロックというスタンスが出ているし、決して明るいワケでもなく、かと言って暗さを狙うでもなく自然体だからだろう。アメリカらしい部分も殊更クローズアップするでもなく、自然に出てきているから嫌らしくないし。素朴で自然で言いたい事出してきて…、良いアルバムです。
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