The Damned - I'm Alright Jack & the Beanstalk

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The Damned - I'm Alright Jack & the Beanstalk (1995)
I'm Alright Jack & the Beanstalk

 70年代に生まれて一瞬にして終焉を迎えたパンクの波、それでもそのマインドは形を変えて引き継がれていき、ロックの世界では脈々と生き続けてはいる。オリジナルのバンドの方はどうかと言えばPistolsは即座に終焉、クラッシュは多少長生きしたものの80年代に入って崩壊。ジャムはそもそもスタンスが異なったし、ストラングラーズはそのまま生きているバンドの一つか。同じ様にダムドもその部類に入るのかもしれない。ただしメンバーチェンジが著しいので、他のロックバンドとその辺りは同じ事情で、パンクという概念ではなく、ロックバンドという意味で存続しているという所。

 The Damnedの1995年リリース作品「I'm Alright Jack & the Beanstalk」は久々のアルバムになり、デイヴ・ヴァニヤンはオリジナルメンバーとして君臨しているのは当然ながら、ここではドラムのラットもまた在籍している久々の作品。そしてドタバタ劇が繰り広げられていくようだが、その人間関係の悪化はともかく、本作収録の楽曲はなかなか素晴らしい。これまでのゴシック調は少々弱まり、R&R色が戻ってきて、パンクエッセンスは魂面であるか。ロックバンドらしい作品で、芸術的でもあるから見事にバランスの取れたアルバムになってる。その意味ではThe Damnedと云うバンドの奥深さをここでも知ることになるだろう。ホント、あんなハチャメチャに出てきた割には音楽センスあるんだから面白い。

 聞いてみれば、どうもラットと外部ライターでの共作が多く、その権利や印税絡みでメンバーと揉めたようでそのままラットは脱退してキャプテン復活、となるようだが、なるほどちょっと他人の手が入るとこういう風にアルバムが、バンドの音も変わるのだと。洗練されると云うのかな、悪い方向ではなかったと思うが、当人たちはそこは拘っただろう。アルバムジャケットも美しいし、音もしっかり作られてるし、R&R色もたっぷり出ているしこの時代の作品にしてはかなり良い作品。それも今改めて聴いたからかもしれないが、でも良いアルバムです。





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フレ
Posted byフレ

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