Ana Popovic - Like It on Top
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Ana Popovic - Like It on Top (2019)

ひたすらにロック、というのを聴いてきたが、思いの外ブルースの方が進化変化が面白い方向に進んでいるとも実感。端的にブルースと言えばあのスタイルなのに、ここ数十年でゆっくりとその保守的なスタイルを進化させるプレイヤー達が出てきて、一辺倒なあのスタイルから逸脱している。当然ながらオールドスタイルをきちんと継承して頑なに守り続けている一派もあるし、新鋭組でもそのスタイルは当然出来てからの前提なので、そのハードルは超えないと先には進めない。そしてその資格を得た連中がもっとコンテンポラリーなスタイルで融合を果たしながら独自スタイルを模索し、そういう連中の数がそれなりいる事からシーンでも取り上げられる存在になってきた。
その一端を大きく担っているのはKeb 'Mo'だろうか。正に天才としか思えないこのオトコのスタイルこそオールドスクールと現代を結び付けている存在とも言えるが、今回はそのKeb 'Mo'のプロデュースによる同じく新鋭ブルースウーマンの筆頭株でもあるAna Popovicの2019年の作品「Like It on Top」を聞いていた。元々ブルースギターもしっかり弾いてくれる驚きを与えてくれて、更に歌心もしっかりと伝え切ってくれていた後、アチコチのサウンドへの接近を図っていたのは過去のアルバムからも聴けて取れた。上手い具合にセンス良く取り入れていたので、その路線でもリスナーは裏切りとは思わずに進化系として受け止めていった事だろう。そこに今回はKeb 'Mo'筆頭に、ロベン・フォードやケヴィン・シェパードといういつもの今時のブルースメン達も参加。そこでブルースという枠組みからの逸脱を防御しながら新しいサウンドに挑戦している。
これがまた素晴らしい融合で、その意味ではゲイリー・クラーク・Jrの作品あたりとも合い通じるコンテンポラリー性が出てきている。Ana Popovicの場合はそこに女性シンガーという面も加わるので、もっと幅広い世界観を出す事にもなってて、シンプルに言えばブルースメンが参加している、ギターを弾いているアルバムながらも女性ボーカリスト・シンガーが軽やかに歌っているアルバム、それもブルースという古臭いスタイルの楽曲ではなく、コンテンポラリーな作品集、と言える。これがブルース好きな人が聴けないか、と云われるとそれもなく、オシャレで軽やかではあるが、ポップスじゃないから面白い。ロックとの融合じゃないのがユニークな理由だろう。ものすごくギリギリのラインにある作品で、上手くしたら爆発的に売れてしまう可能性すらある。そこに行かないトコロがブルースに留まっていられるのかもしれない。いずれにしても目の覚めるスタイルでの新しい境地を開いたアルバム。

ひたすらにロック、というのを聴いてきたが、思いの外ブルースの方が進化変化が面白い方向に進んでいるとも実感。端的にブルースと言えばあのスタイルなのに、ここ数十年でゆっくりとその保守的なスタイルを進化させるプレイヤー達が出てきて、一辺倒なあのスタイルから逸脱している。当然ながらオールドスタイルをきちんと継承して頑なに守り続けている一派もあるし、新鋭組でもそのスタイルは当然出来てからの前提なので、そのハードルは超えないと先には進めない。そしてその資格を得た連中がもっとコンテンポラリーなスタイルで融合を果たしながら独自スタイルを模索し、そういう連中の数がそれなりいる事からシーンでも取り上げられる存在になってきた。
その一端を大きく担っているのはKeb 'Mo'だろうか。正に天才としか思えないこのオトコのスタイルこそオールドスクールと現代を結び付けている存在とも言えるが、今回はそのKeb 'Mo'のプロデュースによる同じく新鋭ブルースウーマンの筆頭株でもあるAna Popovicの2019年の作品「Like It on Top」を聞いていた。元々ブルースギターもしっかり弾いてくれる驚きを与えてくれて、更に歌心もしっかりと伝え切ってくれていた後、アチコチのサウンドへの接近を図っていたのは過去のアルバムからも聴けて取れた。上手い具合にセンス良く取り入れていたので、その路線でもリスナーは裏切りとは思わずに進化系として受け止めていった事だろう。そこに今回はKeb 'Mo'筆頭に、ロベン・フォードやケヴィン・シェパードといういつもの今時のブルースメン達も参加。そこでブルースという枠組みからの逸脱を防御しながら新しいサウンドに挑戦している。
これがまた素晴らしい融合で、その意味ではゲイリー・クラーク・Jrの作品あたりとも合い通じるコンテンポラリー性が出てきている。Ana Popovicの場合はそこに女性シンガーという面も加わるので、もっと幅広い世界観を出す事にもなってて、シンプルに言えばブルースメンが参加している、ギターを弾いているアルバムながらも女性ボーカリスト・シンガーが軽やかに歌っているアルバム、それもブルースという古臭いスタイルの楽曲ではなく、コンテンポラリーな作品集、と言える。これがブルース好きな人が聴けないか、と云われるとそれもなく、オシャレで軽やかではあるが、ポップスじゃないから面白い。ロックとの融合じゃないのがユニークな理由だろう。ものすごくギリギリのラインにある作品で、上手くしたら爆発的に売れてしまう可能性すらある。そこに行かないトコロがブルースに留まっていられるのかもしれない。いずれにしても目の覚めるスタイルでの新しい境地を開いたアルバム。
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