Slipknot - We Are Not Your Kind

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Slipknot - We Are Not Your Kind (2019)
ウィー・アー・ノット・ユア・カインド

 常に進化し続けるロックの世界、ひとつのバンドを聴いているだけでもその進化を味わえるのは当然ながら、シーン全体でも進化・分化している。それがもう50年以上続いているのだから今じゃ何がどういう風になっているのかを掴み切るのすら大変。リスナー側からしたら自分が気に入った世界がどこかに必ずあって、そこに居続ければ満足を得られるのだから選択肢の広がりは市場のニッチ化・細分化を促進したものの、確実にニーズに答えられるシーンを作り出している。さて、自分はどこに居たいのだろうか?そんな難しい事考えなくても良いから適当に好きに聴いて書いていく、というスタンスになるだろう。

 2019年のSlipknotの新作「We Are Not Your Kind」。かれこれ20年以上活動しているバンドで、強烈でアグレッシブなサウンドスタイルは最初からリスナーを惹き付けて止まない。アグレッシブなまでのパンク的メタル的融合スタイルにメロディアスな側面も取り入れての最新サウンドをも魅せてしまう不思議なバンド。今作でも冒頭からキャッチーなコーラスワークとリフレインで聴く者たちを取り込んできてからの白熱。爆発力という意味では案外大人しい作品かもしれない。もしくは隙間の多い作品なのかもしれない。ただ、爆発力、攻撃力が出てきた時の引っ掛かり具合はいつもながらの迫力はある。ボーカルのコリィ・テイラーの歌声もやや陰りが出てきたか?そこは年齢の重ね具合によるのかもしれない。もしくは重みを増した事で勢いだけでの迫力からは進化しているだけ、とも言えるか。

 バンドの印象は誰しもが取っ付きにくいイメージを持つ反面、意外な事に聞きやすさをも持っているのでそのバランス面では今作はかなり上手い具合に出来上がっている作品だろう。全部のアルバムを何度も聴いて精通しているほどのリスナーではないから、そこまで言い切れるモンでもないが、完成されたバンドだからどれだけバランス良くアルバムを作れるか、だろう。その意味では良いトコロに位置しているような気がする。バンドに色々あったからか、アルバム全体にはどこか暗雲の膜が被っているような雰囲気があるのは気のせいだろう…。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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トアド  

個人的にコリィの声は前作よりも出てるような気がします。今回は曲のバリエーションが豊かでアルバム通して聴きやすいですね。そういう意味ではある意味ごちゃ混ぜカオスなメタルの1stの正当進化(真の2nd)といえるのかも?

2019/09/07 (Sat) 23:48 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>トアドさん

ですかねぇ…。

2019/09/08 (Sun) 22:48 | EDIT | REPLY |   

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