The Paul Butterfield Blues Band - Keep on Moving
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The Paul Butterfield Blues Band - Keep on Moving (1969)

ブルースバンド、なんてのをバンド名に付けてしまうとどういうバンドなのかが一目瞭然にリスナーに伝わって、早い段階でファンを獲得できるというメリットもある一方で、バンドの音が限定されてしまう部分もある。ブルースバンドなんて名前付けててコレかよ、みたいに思われる音楽性の進化がギャップを発生させてしまうという辺りだ。それでジレンマを抱えていたって話はそれほど聞くことはないが、リスナー的にはそう感じた事は何度もあるし、ブルースバンドに限らず、そういう音楽カテゴリ的なのをバンド名に入れちゃうとそうなる事は往々にして起きる。難しいトコだ。
The Paul Butterfield Blues Bandの1969年リリースのオリジナルアルバムとしては5枚目となる「Keep on Moving」。まだ1969年というロックがこれから、と云う時代に既に5枚目のアルバムだから、中堅になっていた頃。同時期でこのバンドはMuddy Watersとの親子アルバム「Fathers & Sons」を録音しているから充実の時期、とも言えるが、面白い事にバターフィールドのバンド自体からは既にマイク・ブルームフィールドもエルヴィン・ビショップも離脱してて別の形態でのバンドに向かっていた時期だ。それでもマディとのセッションではブルームフィールドと参加してるので、すっかり自分的には一緒にやってるから一緒に参加したと思ってた。それが既に別々の活動していた時期に一緒にセッションしてたのか、と改めて時系列を見直すとそんなお話で、後追いのこの時代錯誤感を反省。そうなのか…、ブルームフィールドは丁度ブルースギターのヒーローとして君臨していた頃、バターフィールドはブルースからどれだけ脱却できるかと実践していた頃、となる。
何から脱却していた頃か、ってのが本作を聴いていると顕著に表れていて、それは前作あたりも同じ路線だがホーンセクションの大々的な導入とハープのクローズアップにより、いわゆる普遍的なブルーススタイルから発展させて独自のスタンスを確立していこうと云う意気込みだ。この頃、本作のトップを飾る「Love March」がヒットしてて、明らかに浮いたサウンドではあるものの、話題ではあり、The Paul Butterfield Blues Bandって、こういうバンドだよと云うには良いアルバムとなっている。これがこのバンドの側面だと思われてもアレなのだが、以降の曲はブラスとハープをクローズアップした、そしてギターはブルーススタイルよりももうちょいとジャズチック的なプレイが聴けるそりゃ革新的で他には見当たらないサウンドスタイルです。ただ、自分の好みじゃない。そして市場もさほどこのスタイルを好まなかったのか、以降失墜していく…、それでも白人ブルースハーピストと言えばこの人しか名は挙がってこないくらいの実力派として認知されていたのは事実。

ブルースバンド、なんてのをバンド名に付けてしまうとどういうバンドなのかが一目瞭然にリスナーに伝わって、早い段階でファンを獲得できるというメリットもある一方で、バンドの音が限定されてしまう部分もある。ブルースバンドなんて名前付けててコレかよ、みたいに思われる音楽性の進化がギャップを発生させてしまうという辺りだ。それでジレンマを抱えていたって話はそれほど聞くことはないが、リスナー的にはそう感じた事は何度もあるし、ブルースバンドに限らず、そういう音楽カテゴリ的なのをバンド名に入れちゃうとそうなる事は往々にして起きる。難しいトコだ。
The Paul Butterfield Blues Bandの1969年リリースのオリジナルアルバムとしては5枚目となる「Keep on Moving」。まだ1969年というロックがこれから、と云う時代に既に5枚目のアルバムだから、中堅になっていた頃。同時期でこのバンドはMuddy Watersとの親子アルバム「Fathers & Sons」を録音しているから充実の時期、とも言えるが、面白い事にバターフィールドのバンド自体からは既にマイク・ブルームフィールドもエルヴィン・ビショップも離脱してて別の形態でのバンドに向かっていた時期だ。それでもマディとのセッションではブルームフィールドと参加してるので、すっかり自分的には一緒にやってるから一緒に参加したと思ってた。それが既に別々の活動していた時期に一緒にセッションしてたのか、と改めて時系列を見直すとそんなお話で、後追いのこの時代錯誤感を反省。そうなのか…、ブルームフィールドは丁度ブルースギターのヒーローとして君臨していた頃、バターフィールドはブルースからどれだけ脱却できるかと実践していた頃、となる。
何から脱却していた頃か、ってのが本作を聴いていると顕著に表れていて、それは前作あたりも同じ路線だがホーンセクションの大々的な導入とハープのクローズアップにより、いわゆる普遍的なブルーススタイルから発展させて独自のスタンスを確立していこうと云う意気込みだ。この頃、本作のトップを飾る「Love March」がヒットしてて、明らかに浮いたサウンドではあるものの、話題ではあり、The Paul Butterfield Blues Bandって、こういうバンドだよと云うには良いアルバムとなっている。これがこのバンドの側面だと思われてもアレなのだが、以降の曲はブラスとハープをクローズアップした、そしてギターはブルーススタイルよりももうちょいとジャズチック的なプレイが聴けるそりゃ革新的で他には見当たらないサウンドスタイルです。ただ、自分の好みじゃない。そして市場もさほどこのスタイルを好まなかったのか、以降失墜していく…、それでも白人ブルースハーピストと言えばこの人しか名は挙がってこないくらいの実力派として認知されていたのは事実。
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