Roger Daltrey - Ride A Rock Horse

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Roger Daltrey - Ride A Rock Horse (1975)
Ride A Rock Horse

 曲だけを聴いていると相当な熱血漢に思えるラス・バラードが1974年にアージェントを離脱した後、どういう関係からかすぐにデカい仕事が舞い込んでいる。丁度The Whoの活動の合間ともなっていて、その時期に映画出演にも積極的でもあったロジャー・ダルトリーの二枚目のソロアルバムへの参加だ。どういう経緯でどういう順序でその仕事になったのかは調べ切れていないが、それにしてもロジャー・ダルトリーとの仕事ならバランス的にも釣り合っただろう。更にロジャー・ダルトリーって人は基本的に曲を作らない人なので、当然ラス・バラードとのパートナーシップが重要になってくる。それは後から振り返ってみればここから長い期間一緒に仕事している事からしたらウマが合ったのだろう。

 1975年にリリースされたRoger Daltreyのセカンドソロアルバム「Ride A Rock Horse」。ギターと鍵盤でラス・バラードが全面的に参加、更に何曲か楽曲も提供しているので、見事にパートナーを果たしている。The Whoのシンガーのソロアルバムとして聴くと、まるで大したアルバムには聴こえないし、何がしたいんだ?ってくらいにしか思えない作品が並んでいるので、聴いている側は実は困る。そもそもどうしたいんだ?歌っていたいだけって人だろうから、素材が揃えば何でも良かったんだろうか、と邪推すらしてしまう。冒頭からラス・バラードの曲が出てきて、どうやらシングルカットされてそれなりにチャートアクションも良かったらしいが、これもまた不思議。ただ、ラス・バラードってそういうヒットチャートに送り込む曲作りの才能が高かったらしいし、プロのミュージシャン達からの信頼度は随分とあるしね。

 熱血漢と熱血漢が一緒にやったら随分と濃いアルバムが出来ると思ったが、案外普通に出てきてる。そりゃロジャー・ダルトリーの熱さは声だから思い切り出てきているし、音の密度も濃いのは分かるから、やはり暑苦しい作品には仕上がっている。そういえば一曲、クレム・クレムソンがギターで参加してて、コイツはもう見事に得意技のブルージーなスタイルを出し切っているから見事。きっと60年代のビートバンド時代に皆知り合っていたのだろう。その見方をすると何となく納得。ロジャー・ダルトリーの歌って曲を選ぶんだな…。


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フレ
Posted byフレ

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