The Kinks - Schoolboys in Disgrace

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The Kinks - Schoolboys in Disgrace (1975)
Schoolboys in Disgrace

 ロックのアルバムは大抵が一曲目に自信作が登場する事が多くて、そこで普通はガツンとリスナーのハートを掴みに掛かるものだ。コンセプトアルバム辺りになるとオーバーチュア的なイントロがあったりもするが、それでもその後に続く曲はインパクトのある曲となる事が多い。一発ヒット曲があった場合はそれを冒頭に持ってくる事もあるが、アルバムとしての出来映えでいくとそこまで良い出来になっている事は多くは無さそうだ。そりゃアルバム作って売るのだからガツンとやりたいのは普通な話。

 The Kinksの1975年リリースの「Schoolboys in Disgrace」というちょいとしたコンセプトアルバム。甘酸っぱい学生時代の思い出を歌にしているというコンセプトで、その前までずっと続いてる悪役フラッシュの生い立ちを書いているというのもあるらしい。歌詞を追えばそういう楽しみは一連の流れと共に楽しめる。そしてこのアルバム、冒頭から心を打つバラードと云うか、染み入る静かな曲から始まるので通常のセオリーとはちょいと異なる印象で始まる。そして、人気低迷期と言われているが、このRCA時代の作品は実にレベルが高く高品質なサウンドばかりが飛び出してくるから面白い。正直、この頃はどれも名盤以上の名盤に仕上がっていると思う。ロック的にこれだけ名盤を出し続けられる才能って他にそうそう無い。曲的にロック的に歌詞的にメロディー的にも最高峰の出来映えで、とにかくカッコ良い。

 冒頭の染み入る「Schooldays」からチープなR&R、キンクスらしいハードサウンドにデイブ・デイヴィスの自己主張しまくるギタープレイ、これも見事なセンスを感じるロックギタープレイで、外せない音。ちょっとしたロックオペラサウンドにメロディアスなバラード曲、そしてロックそのもの。後に残るは心地良い満足感。キンクスって入りにくいな、なんて感じてる人いたらこのアルバムから入るとR&R色満載で入りやすいと思う。ちょいとコメディチックに感じるかもしれないが、しっかりとR&Rです。





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フレ
Posted byフレ

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