Mott The Hoople - Two Miles From Heaven

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Mott The Hoople - Two Miles From Heaven (1980)
Two Miles From Heaven by Mott The Hoople (2004-01-06)

 好きなバンドの未発表曲集やデモテープ発掘という編集アルバムはいつだって奥深い楽しみを与えてくれる。それはレコードの時代から常にリリースされていて、特に解散したバンドでその手の編集版がリリースされると、実に重宝したものだ。重箱の隅を漁るような音源が詰め込まれていて、元ネタを知らなけりゃさほど面白味もないアルバムになるが、知っているとその楽しみは倍増する。だから後追い世代的にはなかなかハードルが高い、と云うかそこまで元ネタ聴き込めてないとコレクション的にアルバムを集めてきても楽しめないレベルになってしまう事も多い。

 Mott The Hoopleの「Two Miles From Heaven」という編集版は1980年にリリースされている。そして中に詰め込まれている音源は1969年から72年までのいわゆるアイランドレーベル時代の初期辺りまでの未発表曲バージョンなどの編集盤。そもそも冒頭の「You Really Got Me」からしてファーストアルバムの最初の曲だが、何か違うのか?ってくらいに同じ始まり方で、普通に歌が入ってきて、普通にユーリリガッミッ、と歌っている。実に自然に流れてくるから何がレアテイク集なんだろ?って思ってしまったが、よく考えるとファーストアルバムではボーカル入ってなかった。だからボーカル入りの珍しいテイク、という事になる。あまりにも自然すぎて何も思わなかったくらい。それから「Movin' On」はバドカンで取り上げられたミック・ラルフスの作曲品で、ずいぶん古くから作られていた曲という事が分かる。こちらのバージョンで聴くと実にMott The Hoopleらしいアレンジになっているのが面白い。同じ曲でこうも異なるかというのをマザマザと実感した。

 他にも幾つも通常バージョンと異なる曲が入ってて、一曲づつ比べて聴いていると色々と面白い発見がある。曲の速さの違いからモーガン・フィッシャーの鍵盤被せがあったりするのでどこまでホントのデモバージョン、未発表バージョンになるかはあるが、それを差し引いても存分に楽しめる初期モットのピュアな作品集。イアン・ハンターの歌声は実に心に染み入る…。





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フレ
Posted byフレ

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