Bruce Springsteen - Greetings from Asbury Park, N.J.

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Bruce Springsteen - Greetings from Asbury Park, N.J. (1973)
アズベリー・パークからの挨拶(REMASTER)

 ロックの初期衝動の熱さやエネルギーってのはどこの国のいつの時代も大して変わることなく、それこそがロックの強味でもあるが、久々にそういうのを実感した所で、その意味ではアメリカってのは素直にそのエネルギーが炸裂してくるので分かりやすいだろうと。ディランの初期はフォークでそれをやってたからサウンド的には物足りなさがあって、主張や歌には熱気が宿りすぎてるくらいだったが、時代的にはそういう事が音では出しきれない頃だった。そこから時代は一気に加速して行き70年代には既に若者のロックのエネルギーが音でも発散されるようになってきて、どんどんとロックが進化した。それでも70年代の面白さはダントツ。

 Bruce Springsteenの最初のアルバムは1973年に「Greetings from Asbury Park, N.J.」としてリリースされているが、その時はディランフォロワーとして売り出されている傾向が強く、作品を聴いていても確かにそういう系統に属したサウンドで、売り文句としては言いやすい音の形容詞だったろう。今となってみれば間違いじゃないしそれはそれで知られるには良かったのかもしれないとすら思う。ただ、言われる方はイヤだったろうが。自分が知った時には既にボスとして確立しつつあった頃だから初期作品を聴いてたって事もなく、そこまで深掘りしてなかった。だから今回ディランのインパクトもあった事で、ちょいと聴き直してみたいと思って取り組んでました。

 すると、青臭いのは当然ながらもしっかりと若き熱き主張が詰め込まれた歌にしてもサウンドにしてもスタンスにしても感じられて、あぁ、アメリカってこういうの上手いな、正直だなと。作られた感あるのか無いのか分からないけど、ストレートにこの人の思い入れが響いてきて、人間的に伝わりやすい。ディランフォロワーと言われるのはしょうがないだろうな。主張する方向性が違うだけでスタイルは基本的に訴えたい、という所にあるし。ただ、ボスの場合はもっとロックンロールしたいという欲求も強かったのだろうから、ここでのメッセージは残しつつもサウンドスタイルに変化を加えていった事で時代と共にR&Rに向かっていった感じ。そしてそれはさほど時間掛かることもなく成功へのステップに繋がっている。

 ず〜っとヘンなのばかり聴いてたからこういうストレートなアメリカのメッセージや音って分かりやすくて響きやすいのな。たまにこういうの聴くと良いわ。







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フレ
Posted byフレ

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