Ian Hunter - Welcome to the Club

最近はまたギター熱が高まってて、一人でひたすら弾きまくってる、フリをしてる。いや、その気になって弾いてる。昔から変わらずにブルースベースのロックフレーズの研究しながらだが、もっとブルースに寄ってきたかな。オーソドックスなブルースフレーズのオンパレードだとさほど自分的感覚が出せないので、どうしてもロック的アプローチを入れたくなる。そりゃブルースそのものもきちんと弾けたら良いとは思うものの、それじゃバンドで活かせないからどうしてもロックフォーマットでのスタイルになる。なる、と云うよりもその間を縫ったギターが弾きたい、という欲求の方が大きいか。このヘンの微妙な差がロック好きへのこだわり…、かも。
モット・ザ・フープルを離脱したイアン・ハンターもソロ作品を幾つかリリースして、盟友ミック・ロンソンとも一緒にやる事で弾けた感も出てきた正に充実した時期、1979年のツアーからの音源をライブアルバムとしてリリースしてきた「Welcome to the Club」という作品。最初に書いておけば、ハンター=ロンソンのチームワークとして最高の瞬間が収められているライブアルバムで、とにかくカッコ良い。これぞロック、と言わんばかりのグラマラスなカッコ良さ。多分この二人にしかこのスタイルと云うかノリ、グルーブ感は出せないんじゃないかと。冒頭のインストからしてミック・ロンソンが出まくってて、そんなにカッコ良いギター弾いたっけ?ってくらいにボウイ時代から更にパワーアップしている。見事なまでのロックギタリストの音とスタイルで弾き倒している。それはライブ全編でギターが居なきゃ成り立たないよ、ってくらいに弾いているからバンドにギタリスト有りきだよ、って位置で存在感を示してる。だから明らかにMott The Hoopleのパワーアップ版をここで実現出来てるって話。
ライブで演ってる曲もソロ名義作もたくさんあるが、素晴らしきエンターティナー達の仕事だから当然ながらMott The Hoopleの名曲郡もスポットライトを浴びていて、しかもミック・ロンソンによるパワーアップバージョンだからカッコ良い。このグルーブ感は見事だ。そこにイアン・ハンターの絶頂期とも言えるボーカルスタイル、ともすればグラムロック時代のボウイのライブに近い感触をここでも味わえる。それ以上かもしれん。このライブの迫力がロック魂に火を点けてくれるよ、ってなくらいにどの曲も素晴らしきライブステージ。こういうロックって今はなかなか無いだろうし、これだけのステージングを魅せてくれるバンドも多くないだろう。なんせ華がある二人だ。正にロック。そんな情景が音だけでも伝わってくる素晴らしきライブアルバム。70年代ロック好きなら聴いておきたい一枚。
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