Family - A Song For Me

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Family - A Song For Me (1970)
A SONG FOR ME

 ジム・クリーガンというギタリストの遍歴を漁ってみるとBlossom Toesからジュリー・ドリスコール、Cat StevensからStud、これはTasteのリズム隊とジム・クリーガンのギターで成り立ってた同じくトリオ編成のバンドで、ハードギターバンドとして聴けるもので、時代に即しているバンド。その後、ファミリーに参加していた時期がある。そこから先にはリンダ・ルイスやスティーブ・ハーレーのコックニー・レベルがあってロッド・スチュワートとの大仕事をモノにしたようだが、その隙間のファミリー参加作品か、って事で、丁度自分トコのブログでも欠けていたので入れておくかって事でチョイス。

 1970年リリースのFamily3枚目のアルバム「A Song For Me」。ようやくバンドとしての方向性らしき音楽性を定めたのか、それともまだまだごった煮のままなのか、と云う部分はあるがめでたく全英チャートで上位を記録してそれなりに知られたバンドになった一枚。どう聴いても何でだ?って思うのは日本人だからか、後追いだからか、グチャグチャ感満載でなかなか理解しにくいし取っ付きにくい作品とは思う。英国人のセンスは不思議なモノがあるから、皆が皆こういうのを嫌いじゃないのだろう。音楽性についてここで書くのは実に難しい。一言で言えばジェスロ・タルにロジャー・チャップマンの強烈なダミ声熱唱スタイルを突っ込んだようなもの。ありとあらゆる音楽的な取り組みにチャレンジしていて、ロックというフォーマットではあるが、何がバンドらしさなのか、が言い切れない作風。

 それでもギターを聞かせる所は聴かせてくれるし、アレンジが凝りまくってるのもあって曲が掴みづらい。アコギもあったり様々な鍵盤もあったりして幅広すぎる。ただ、これこそが大英帝国のこの頃のロックだと言ってしまえばそのまま。何処に向いて良いかと皆が皆試行錯誤していた時代、何かの楽器がバンドを引っ張るでもなくクラシックと融合するでもなく、そのままぶつけ合って作り上げているとこうなる、的なスタイル。フルートもいるもんだから余計にジェスロ・タルっぽく聞こえるのか。





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フレ
Posted byフレ

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