Bridget st John - Ask Me No Questions

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Bridget st John - Ask Me No Questions (1969)
Ask Me No Questions

 ロック、という幅の広さとフォークという奥の深さは同じくらいかもしれない。もしかしたらフォークの深さの方が深い気がする。自分的には決してフォーク全てが好きではないし、どちらかと云うと一部のフォークに偏った部分が好きなだけだろうと思ってる。当然ロックでも同じ事が言えて、単純に英国ものとアメリカモノ、ってのもあるし、スワンプ的なのが苦手だったりと好みだから色々ある。そしてフォークの世界も極めるまで追求探求していないから、今でも新しい音に出会うし、意外性に驚く事もまだまだある。音楽は深い。そして今でもまだ70年代辺りをフラフラしていてそんな感動を味わっているのだから、一体いつになったらこの沼から抜けれるのだ?そもそも抜けられるのか?ってくらいなお話。

 Bridget st Johnの1969年リリース作品「Ask Me No Questions」。ご存知BBCのDJとして知られているジョン・ピールが設立したラベルの美しいダンデライオンレーベルから第一弾アルバムとしてリリースされたのが、このブリジット・セント・ジョンのアルバム。時代は正にサイケデリックからブルース・ロック…、いや、フォークの世界だとディランやらの影響が大きかったのは当然ながら一方ではサイケとの融合も果たしていた頃なので、それをアシッドフォークと云う。そして何がアシッドフォークなのか、となると実に定義しにくいが、聴いていると正に幻想的な感覚に陥るのと、基本的にフォークギターと歌だけながらもリバーブや効果音的なものが宙を待っててトリップできるようなサウンド、なのだろう。決してメジャーには出てこないが、しっかりといつの時代もそのアシッド感は底辺を走っているという不思議な世界。有名な所ではニコやケヴィン・エアーズもかな…、自分的にはソーニャ・クリスティーナもそんな世界。

 そして何が、ってくらいにアシッド感を味わえるのが本作。と言っても普通にフォークを奏でて歌っているだけなので、本人はそんな気全く無いと思う。ちょいと効果的な残響音が強めだったり、重ねてみたい、どこか向こう側に近い所まで進んでみたい、的なものじゃないだろうか。繊細で幻想的できちんとした歌、この手のアルバムで良い悪いって自分にはきちんと分からない。感覚的に心地良いのは当然だから多分相当素晴らしい作品な気がする。徐々にアルバムに慣らされていって心地良い世界に迎え入れられる…、名盤じゃないか。



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フレ
Posted byフレ

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