Christine Perfect - Christine Perfect

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Christine Perfect - Christine Perfect (1970)
Christine Perfect

 「I'd Rather Go To Blind」の名曲さ加減から多数のミュージシャンやシンガーがカバーしてそれなりにヒットを収めている。有名なのはロッド・スチュワートだろうが、チッキン・シャックでもカバーしてたんだな。その流れからかクリスティン・パーフェクト女史の名義でもリリースされていて、これが大ヒット。その成功を受けて急遽アルバム作りが進められて、一気に売ってしまえみたいな思惑が働いて出来上がった作品がこの1970年リリースとなった「Christine Perfect」。丁度結婚するってことでチッキン・シャックを辞めたのが1969年、その合間にヒットしてしまったので、曲作りとレコーディングを急いで1970年暮れにはリリースしたようだ。見事。

 1970年には当時の旦那のバンド、フリートウッド・マックの崩壊劇から新メンバーとして参加する事となり、以降、数多くのヒットを放っていった事は既に周知の事実。そこでは鍵盤とボーカルの才能を開花させて押しも押されぬスターへと上り詰めた。一方でプライベートでは散々な目に遭っていたようで、なかなか平凡な幸せは掴めなかったとか何とか…。それはともかくとして、このアルバム、ジャケットが良いよ。こんな椅子にリラックスした雰囲気で腰掛けて、もうしばらくしたら爆睡してるだろ、って雰囲気。羨ましいくらいに牧歌的な雰囲気がよろしい。アルバムの中身もクリスティン・パーフェクト名義だからか、ボーカルは当然ながら、オルガンが妙にクローズアップされて、これがまた時代を物語るアシッド調の音色をしたハープシコード的な音がするから、時代を感じさせるのと同時に、鍵盤を弾いている微笑ましい姿を想像しちゃう。白いオルガン、みたいなさ。

 そしてそんなアイドル的な側面はあるものの肝心の「I'd Rather Go To Blind」に差し掛かると、そりゃま本物の迫力やソウルさ加減には敵うはずも無く、もっと小奇麗に纏まってるのは当然か。元歌が良いから、ここでの歌唱も素晴らしいとなっているし、冷静に聴けばそこまででもないが、ただ、この儚さは彼女だから出せた味わい。そして結婚前後という時期だからこその感情移入もあっただろう。なるほど、良いな。迫力やソウルフルじゃない英国的な味わいがここにある。そして、アルバム全体を聴いてて思ったのは、アフィニティ的なトコあるなぁ…と。英国風味たっぷり感、そしてブルーホライズンらしい部分はまるで見当たらない作品というのも珍しい。アルバムはさらりと聞きやすく佳作と言った所。



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フレ
Posted byフレ

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