Avatarium - Hurricanes And Halos

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Avatarium - Hurricanes And Halos (2017)
アヴァタリアム『ハリケーンズ・アンド・ヘイローズ』【CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付き)】

 ヴィンテージロックってのは今の時代ならではの出現だろう。ネット時代になって全ての歴史が2次元で並べられる事で、時代を超えた同じ土俵からチョイスして聴ける、見れる、そして新しい出会いに広がる、みたいなところがあって、そりゃ70年代のロックに若者が惹かれるのは当然だろ。熱気が違うし、実験的で野心的、更にギラギラした連中がそこに多数存在していたんだし。そして今の時代にもなるとB級バンドだろうが何だろうが、それこそ同じ土俵に乗ってるから普通に2次元で見れる。つまりB級も何も関係なく並べられているんだから、音の良し悪し、好みでリスナーが判断してくれるのだ。ある種音楽性だけでファンが付くフェアな時代。故に70年代のマイナーなバンドでも人気があったりするのだろうし、影響を与える事もある。

 Avatariumというスウェーデンのバンドの2017年リリースのセカンド・アルバム「Hurricanes And Halos」。恒例Candlemassのベーシストのソロプロジェクト的にスタートしたものの、本作以前に本人は離脱、残されたメンツでバンドコンセプトともなっていた70年代ハードロックの踏襲というスタンスで作られているようだ。これもまた不思議なモノで、どこから聴いてもいつもの70年代ロックで知ってるような音なのだが、具体的に挙げてみろ、となると何も言えないというオリジナリティがある。底辺にあるバンドはZeppelinやUriah Heep、Deep Purpleなんてのが挙げられるのだが、それが直接的に出てきているのか、となるとそうでもない。Black Sabbathあたりにしても雰囲気の側面はあるが、指摘できる部分があるワケじゃないし。面白いよなぁ、そういう作り。

 ただ、このバンドのひとつの特徴としてはただヴィンテージなだけでもなく、きちんと歌メロを持っているというのがあって、オカルトなロック方向だけに舵を切っているのでもない辺り。更に言えばバンドらしい面が強い、というのもヘンだけど、どうしても女性ボーカルが中心になった作品だとそこをプッシュしてしまいがちなところが、もっとバンドっぽいってのかね、一体感ある。それに雰囲気作りが見事と言うのもあるみたい。どれもこれもレベル高いし、ハマったらホント、癒やされると言うかどっぷりと浸かれる世界を持つバンド。見事です。





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フレ
Posted byフレ

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トアド  

僕もそういう、インターネットで70年代にハマった(元?)若者な訳ですが(笑)様々な音楽に様々な方法で触れあえるだけに、もうセンセーションというかブームみたいなものは起こらないのでしょうね。と言いつつ、これからも何かが世界を席巻するかもと期待してしまいます。

2019/07/16 (Tue) 17:23 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>トアドさん

誰か何処かで何かがまたセンセーション起こしてくれると思います、ってか期待してます(笑)。

2019/07/20 (Sat) 20:19 | EDIT | REPLY |   

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