Birth Control - Rebirth

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Birth Control - Rebirth (1973)
Rebirth

 英米以外のハードロックで面白いのは日本も含めてブルースの血がきちんと入ってきていないという所だ。アメリカは現地だから当然として英国は継承者たちがそれをロックに落とし込んでいったのとアメリカからダイレクトに本物が簡単に来れたってのが大きい。だから純血ではないけどしっかりとロックにブルースの血が流せている。ところが他国ではそういう継承者がいたワケじゃないし、探求者がいたワケでもないからさほど影響されずに、ダイレクトに英国のハードロックが入ってきちゃうワケ。そうすると表面的な所から入るから本質的に異なったモノが出来上がる。だから諸外国の創成期のロックは面白い、と言うか異質感を感じるのだな。

 Birth Controlの1973年リリース4枚目の作品「Rebirth」はメンバーがこれまでと大幅に替わり、プログレッシブなスタイルからハードロックな風味に舵を切った作品として知られている。そこにハモンドの強烈な暴れっぷり、更にギターもかなりかっこ良くキメてくれるダーク・ステファンズが入ってきたからね、ここからがBirth Controlの真髄発揮な時期です。ところがこのアルバム、全く話題になることもなけりゃ、どこかで名盤なんて言われる事もない。そりゃま、こんなワケの分からないサウンド出してたらそうかもしれないが、賑やかで騒がしくてメロウでハードでオルガンも転がってて、何でもありなサウンドがこれでもかって入ってるんだから面白いです。とっても。無いのはブルース風味だけ、っていうお話か。

 バンド的にはタイトルが「Rebirth」ってくらいだからこれまでとは決別しての再生、ってのモンだから気合い入ってる気がするもん。その分カラフルになり過ぎてはいるけど、どれもレベル高くて意欲的。だからこの後の「BIRTH CONTROL LIVE」が超名盤、名演のライブアルバムになるのだ。ユニークなのはアルバムでは鍵盤系、オルガンをプッシュしたような作風が多いけど、ライブだとそれに加えてギターがもっともっと前に出てくるという、ロックバンドらしいスタイル。ジャーマンハードってどういうんだろ?って気になる人はこの辺から入ると違和感なく馴染めるような気がします。



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フレ
Posted byフレ

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