Deep Purple - Who Do You Think We Are

Deep Purple - Who Do You Think We Are (1973)


　レコード屋に行って色々なコーナーをじっくりと探して見て回り、当然メジャーなバンドも一通り見てって、そこにはいつも通りの名盤が必ず鎮座している。さほど興味無くても全部見てしまうので、いつしかアルバムジャケットからそのアルバムを覚えてしまって、実は中身を知らないなんてのも多かった。今でも多分そのままで、ジャケットは見たことがある、っての多いもん。Deep Purpleの所でも大抵エサ箱に残っている、いつもある、っていうアルバムがあって、その中でも何ら興味を引かなかったアルバムってのが本日のお題。

　第二期Deep Purple最終作、1973年リリースの「Who Do You Think We Are」。バンド全盛期にリリースされた作品で、どんだけ気合の作品でバンドも一丸となって、ってアルバムかと期待して皆買ってみたら、ものすごくスカされたってなアルバムと伝え聞く。理由は言われているようなイアン・ギランとリッチーの確執やメンバーの仲の悪さによる、と言われている。そりゃま一番の全盛期だからこそそれぞれのエゴも強くなってしまって、器用すぎるバンドのメンバーとやりたいことが明確なギタリストとでは上手く進まなかったってのもしょうがないかと。そんな雰囲気や作品の詰めの甘さが出ていて、圧倒的人気に欠けるアルバムとして知られている。自分的にも全然聴かなかったし、聞きたいとも思わなかったからほぼ記憶にない。やたらつまらなかったよな…みたいな記憶だけ。実際そんな事もないハズなんだろうから、聴いている回数が極端に少ないだけだ。

　なるほど、Deep Purple、リッチーをしてブルースベースの作品なんて、ダメだろ、こりゃ、って一言に尽きる。いくつかの疾走感のある楽曲はさすがジョン・ロードって言わんばかりの躍動感溢れるものだし、リッチーのギターにしても冴え渡ってはいないけど、適度にそれらしいプレイが弾かれているので悪くないが、何せ他の曲がバリエーション豊かと言えば聞こえは良いが、方向性が全く定まらないし、エネルギーの持って行き場も分からんし、散漫な印象は拭えない。それでも新しい試みをいくつも仕掛けているのもあるから、次なる息吹に向けて何か見えそうな雰囲気はあるのかな、結果的にこの後の作品を聴くと何の肥やしにもなってなかったというお話になるが。

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