Black Sabbath - Live Evil

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Black Sabbath - Live Evil (1982)
Live Evil: Deluxe Edition

 王道バンドともなるとボーカリストが次々と入れ替わっていくのもあったりして、その時は一体どういう事だ、どうなってるんだ、そんなもんあり得ない、と色々と賛否両論どころか、自分たちの描いているバンドの幻想を壊さないでくれっていう願望が強くて、そういう評論が多かった。時代が一回りも二回りも経過した今となってみればそれもこれもあり得ないながらも実現してしまった奇跡のセッションと言う捉え方をしてみると、実に貴重な瞬間だったのではないだろうか。そんな夢のセッションがいくつも実現してしまったのがBlack Sabbath。オジー・オズボーンの歌声じゃなきゃあり得ない、って所にロニー・ジェイムズ・ディオが参加してバンドの音丸ごとイメチェンしてしまい、その後、驚くことにイアン・ギランの参加、その後の隙間のライブではなんとロブ・ハルフォードまでもが歌っていたと言うから、この音源は聴いてみたいモノだと思う。そういう見方をしてみるとホント、夢のセッションが実現しまくってます。

 Black Sabbathの1982年リリースのライブアルバム「Live Evil」。ロニー・ジェイムズ・ディオ参加の最終作品ともなっているが、その逸話がまたくだらなくて頼もしい。アルバムミックス中にロニーが自分の歌声を大きくしようと試みた事がバレての喧嘩、脱退とか…、ホントかどうか知らないが、それくらいで脱退になるってことはバンドの雰囲気もよろしくなかったって事か、それとも事実か。そんな事でこの第二絶頂期の様式美ブラック・サバスが消滅してしまったのは些か勿体なかった、と今なら思えるだろう。正直別バンドとの捉え方で聴いているからこそそんな事書けるけどさ、リアルタイムのリスナーはやきもきした事だろう。

 そしてこのライブアルバム、当然ながらディオ期の作品のみならずオジー時代の曲もライブで演奏していてディオが歌っているのだから、違和感バリバリを表明してしまった作品でもある。その違和感自体はリスナーがどれだけオジー時代に思い入れがあるかで評価が変わってしまうので、どうしようもない。個人的に言えば、そりゃあるけど、ただ、それ以上にディオの圧倒的なボーカル、新たなサバスでの取り組みがライブ全編を覆い込んでいるからひとつのバンドの作品として聴けばさすがにディオ、と唸らされる出来映えだと感じている。昔は何か…ってのあったけどね。それにしてもディオのボーカルの凄まじさが物凄くて、全く圧倒的に場を制圧している。この迫力はサバスと一緒のプレイだからこそのパワーだろう。サバスのメンツはいつも通りなのかもしれないけど、ボーカル変わった事で明らかにメタル色強くなったもん。あまり拘らずにディオ期サバスのライブとして素直に聴いてみることをオススメです。





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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

前作の「ネヴァー・セイ・ダイ」が出た時は
落ち目なバンドのイメージがあったので、
このメンバーになった時は高評価な感じはあったな。
初来日も行きました、やはりディオが凄かったです。

2019/06/09 (Sun) 07:02 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

落ち目なイメージ、そうそう、そういう感じ、ありましたね。
ライブ見てますか…、羨ましい。

2019/06/09 (Sun) 20:06 | EDIT | REPLY |   

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