Renaissance - A Song For All Seasons

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 新しい音世界に初めて出逢った時の気持ちって覚えてる?今でももちろんある話なので別に覚えてなくても良いのかもしれないけど、それでも今はロックの名盤と呼ばれている作品や自分で見つけてきた思い入れのあるアルバムに最初に出逢った時の興奮というか感動というか、そういうのをね、久しく忘れていたりしたんだけどこれだけ毎日に近いくらいブログ書いてると色々聴くし、それこそ埃被っていたようなアルバムも何となく探し出してきて久々に流してみるとかするんだよね。そうすると、いわゆる名盤ってのは自分のライフサイクルに組み込まれているから適当な段階で必ず聴き直したりしてるけど、そこまで行かないようなものってのもあって、そういうのを発掘してくる楽しみがある。気分によって聴く音楽の系統って変わるし、どこかでふと思い出して聴きたくなるものもある。まぁ、でも全部が全部覚えてるワケじゃないからジャケット見てからどんなんだっけなぁ?って悩むのもあるんだけど(笑)。

 休日の土曜日、久々に自分のコレクションをあれこれと眺めていたらそんなことを思い出しててね、そういえば何回も聴き直したくてメロディや印象まで覚えていたのについつい書きそびれていたし聞きそびれていたのがあった。流れではなかなか出てこないだろうなぁというアルバムなんだけど、最近は流れを無視してるので何が出てきても良いでしょ(笑)。

A Song for All Seasons

 ルネッサンスの「四季」。プログレってどんなんだろ?って気になった頃に手に入れた最初の頃の作品だったからその衝撃や思い入れってのが結構強くて、その時も凄く良アルバムで綺麗な作品だな、って思ったけど今また聴き直してみてもその印象は変わらないし、逆にそれ以上に素晴らしさを実感してるかも。ルネッサンスの歴史の中ではやっぱり「Novella」とか「Ashes Are Burning」、そして「Turn of the Cards」「シェラザード夜話」という素晴らしいアルバムに彩られているのでどうしてもこの「四季」ってのは抜けてしまいがち。どっちかっつうとその辺の方がよく聴いてるし、二枚組のライブアルバムやちょっと前に出たBBCライブなんてのもよく聴くから、つい「四季」以降ってのは後回しになっちゃってた。それで久々に手を出したんだけど、やっぱり凄いアルバムだ。通説ではこの「四季」になるとポップさが更に増して英国的なジメジメさが抜けてしまった故、往年のファンからは最後の砦となった作品、と言われてるんだけど、ルネッサンスを全部聴くとそういう面ってわかるのもあるが、それでもこれは凄く良いと思う。確かに明るくてオーケストレーションもしっかりできていてメリハリも効いていてしかもリリースが1978年だから音も綺麗だし、何よりも今回新たな発見だったのは、クラシカルバンドと異名を取っている彼等の作品なのにこれほどアコギが中心になっている曲ばかりってのに気付いたこと。もっと鍵盤主導だというイメージあったからさ。

 しかしオープニングから名曲、佳作揃いでアレンジも完璧だしバイオリンの使い方やオーケストラの使い方なんてのはお手の物、そしてアコギ、ドラムのセンスも完璧だし、ベースのオブリも上手いしさ、もちろん何と言ってもアニーの艶のある気持ちの良い歌声が素晴らしい。タイトル曲となった「四季」では11分にも渡りタイトル通りの四季の移り変わりをしっかりと音で表現している素晴らしいオーケストラ。多分ルネッサンス史の中でポップさとクラシカルロックさの融合が頂点を極めた作品で、一般受けする可能性も一番高いだろうし、クラシックあたりを好きな人でも大丈夫みたいで、間口の広い作品だよ、これ。マニアックなところはないもん。完全にプロの作品で、何と言ってもジャケットから中味まで美しい。
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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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ぷくちゃん  
これはいい!

最初の曲、終わらないで!と思った私です。素晴らしい。実はこれ以前のアルバムより好きです。

2007/03/11 (Sun) 21:14 | EDIT | REPLY |   
ジャスミン  
四季

フレさんっ!ご無沙汰してましたー トラバありがとう!!

おお、フレさんの初ルネもこれだったのですか~
私もそうだったんです。もちろん、それ以前の作品も全部好きなんですが、思い入れが一番強いのがこれなんです。

>最初の曲、終わらないで!と思った私です。
ぷくちゃんさん、初めまして。<(_ _)> まさに同感です。

ああ、そうだ。フレさん、スレッド違いですけど、ビリー・ホリディのほうも大変興味深く拝見させて頂きました。(^^)
「凄みのある声」ってあの人みたいな声だと思いません?

2007/03/12 (Mon) 23:49 | EDIT | REPLY |   
papini  

お!おお!
きっと、実家で喜んでるのが1人(笑
アタシもこれ、結構後回しにしてた。
でもね、あとあと聴き直して

「後回しにしてごめんなさい」って思った(笑

アタシ、このバンドのヴァイオリンの使い方、って
すっごい好きなんだな♪
決してマニアな音盤じゃないけど、なぜか
これを聴いてて好きだ、って言ってる人って
マニアが多くないか?(笑

2007/03/13 (Tue) 23:08 | EDIT | REPLY |   
フレ  
レス遅れてスマンっす!

>ぷくちゃん
最後まで行っても終わらないで!って思うもん(笑)。前作までの流れから凄く明るくなったのが良いんだろうね。

>ジャスミンさん
ども♪
初ルネ、これだったんですよ~。その分思い入れ強くなりますね。ビリー・ホリディ、凄みのある声=魂の叫び=人生懸けてるっていうものなんですよね。だからリスナーである自分にはまだまだわからない世界なのかもしれないです…。

>papini嬢
あ、親父さん、好きなんだ。そりゃそうだろうなぁ、英国好きでオンナ好きだったら好きになるもん。マニアがマニアじゃない人向けっていってるからマニア向けなんだよ(笑)。

2007/03/16 (Fri) 00:16 | EDIT | REPLY |   

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