Renaissance - A Song For All Seasons
休日の土曜日、久々に自分のコレクションをあれこれと眺めていたらそんなことを思い出しててね、そういえば何回も聴き直したくてメロディや印象まで覚えていたのについつい書きそびれていたし聞きそびれていたのがあった。流れではなかなか出てこないだろうなぁというアルバムなんだけど、最近は流れを無視してるので何が出てきても良いでしょ(笑)。


ルネッサンスの「四季」。プログレってどんなんだろ?って気になった頃に手に入れた最初の頃の作品だったからその衝撃や思い入れってのが結構強くて、その時も凄く良アルバムで綺麗な作品だな、って思ったけど今また聴き直してみてもその印象は変わらないし、逆にそれ以上に素晴らしさを実感してるかも。ルネッサンスの歴史の中ではやっぱり「Novella」とか「Ashes Are Burning」、そして「Turn of the Cards」「シェラザード夜話」という素晴らしいアルバムに彩られているのでどうしてもこの「四季」ってのは抜けてしまいがち。どっちかっつうとその辺の方がよく聴いてるし、二枚組のライブアルバムやちょっと前に出たBBCライブなんてのもよく聴くから、つい「四季」以降ってのは後回しになっちゃってた。それで久々に手を出したんだけど、やっぱり凄いアルバムだ。通説ではこの「四季」になるとポップさが更に増して英国的なジメジメさが抜けてしまった故、往年のファンからは最後の砦となった作品、と言われてるんだけど、ルネッサンスを全部聴くとそういう面ってわかるのもあるが、それでもこれは凄く良いと思う。確かに明るくてオーケストレーションもしっかりできていてメリハリも効いていてしかもリリースが1978年だから音も綺麗だし、何よりも今回新たな発見だったのは、クラシカルバンドと異名を取っている彼等の作品なのにこれほどアコギが中心になっている曲ばかりってのに気付いたこと。もっと鍵盤主導だというイメージあったからさ。
しかしオープニングから名曲、佳作揃いでアレンジも完璧だしバイオリンの使い方やオーケストラの使い方なんてのはお手の物、そしてアコギ、ドラムのセンスも完璧だし、ベースのオブリも上手いしさ、もちろん何と言ってもアニーの艶のある気持ちの良い歌声が素晴らしい。タイトル曲となった「四季」では11分にも渡りタイトル通りの四季の移り変わりをしっかりと音で表現している素晴らしいオーケストラ。多分ルネッサンス史の中でポップさとクラシカルロックさの融合が頂点を極めた作品で、一般受けする可能性も一番高いだろうし、クラシックあたりを好きな人でも大丈夫みたいで、間口の広い作品だよ、これ。マニアックなところはないもん。完全にプロの作品で、何と言ってもジャケットから中味まで美しい。
- 関連記事
-
- Annie Haslam - Blessing in Disguise
- Renaissance - A Song For All Seasons
- Renaissance - Illusion