Michael Burks - Make It Rain

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Michael Burks - Make It Rain (2001)
Make It Rain

 掘れば掘るほどに味わいあって楽しみなブルースメン達に出会う。昔のブルースメンばかりを追求するのもアリだけど、近代のブルースメンをしっかりと聴いておくのもこれまた楽しめるもんだ。近年っても最近ってワケじゃないのがブルースという音楽の保守的な所ではあるが…。ただ、そういうのを探し出すとか出会うってのがなかなか難しい。誰かから辿って行ければラッキーなんだけど、いつもいつもそうは行かないから、様々な手段で出会う努力をしていないと見つけられないのだ。そんな事しなくても普通に見つかるよ、ってのあれば良いけど、そうでもないんだよ。

 Michael Burksってミルウォーキー州出身の黒人ギタリストさん、ジャケ写の通りにフライングVをメインとする今時は珍しいブルースメン、って言ってもこのアルバム「Make It Rain」は2001年の作品なので、全然近年の作品じゃないし、当人は2008年にこの世を去ってしまっている。享年57歳だったって事なのでそれなりのキャリアのあった人だけど、見て分かるように、見事に、モノの見事なまでにアルバート・キングなフレーズがバシバシ出てくるし、そのギターのトーンもまさにアルバート・キングって感じの音が出てくるので、思い切りフォロワーな人。ただ、結構アレンジやリズムなんかが面白くて、普通には展開していない、ってか、そのヘンはやっぱり近年のアレンジも入ってきてて、あながちオールドタイムなものの焼き直しってワケではない。だから新鮮さも凄くあるし、それでもアルバート・キングみたいなギターがこれでもかとばかりに弾かれてるからギタリスト的に聴いてて実に気持ち良い。適度の歪み具合に心地良いペンタトニックなフレーズのオンパレード、間合いもきちんと取られていながらも弾きまくりもあり、ドラマティックにギターソロで楽曲を盛り上げてくれるという往年のギタリスト的プレイも見事に聴かせてくれるので、まるで文句なし、どころか愛聴盤になるんじゃないか、これ。

 あまりにも素晴らしい出来映えなのでアレコレ見ていると、アリゲーターレーベルからのリリースだったんだな。まさにそのまま弾きまくりレーベルのイメージをしっかりと継承した作品。アルバム最初から最後まで思い切りギターが聴ける作品なので、往年のリスナー達が聴いても全然平気、ってか気に入ってくれるハズ。フライングVってギターがどういう音が出てくるかってのもこれ聴いてると凄く良く分かる。なるほどなぁ、味わい深い音なハズだ。そしてこの人、ボーカルも取っているんだけど、これもまた結構味わい深いと言うか、籠もり気味ながらも心込めた歌で聴かせてくれる。そこにギターも絡むから悪いはずもなく、バラード調な作品なんかではその歌心も聞き所。いや〜、こんなプレイする人がいたんだなぁ…。





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フレ
Posted byフレ

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