Sonny Landreth - Bound By the Blues

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Sonny Landreth - Bound By the Blues (2015)
Bound By the Blues

 古くからあるブルースも実は遍歴が多様で、音源が残されていない時期のものもあるから全て判ってるワケじゃないけど、昔々はアコギでバシバシと弾いてた所から始まり、その内にナイフを当てて弾くというスライドギターが出てきて、バーボンボトルで鳴らしたりする方法に進化していったようだ。その後はロバジョンあたりからの歴史になるのだろうが、それでもアコースティックブルースからエレクトリックへの大躍進、そこでのスライドプレイも相変わらず、更にブルース・ロックへと進み、今やあらゆる分野との融合を果たしている万能のジャンル。それでも深追いすると色々あるんで面白いんだよ。

 Sonny Landrethの2015年リリースの「Bound By the Blues」という作品は盟友ジョニー・ウィンター没後の作品で、だから故、思い切りブルースに回帰した作品でもあり、「Firebird Blues」なんつうジョニー・ウィンターに捧げるブルースインストまでも収録している作品で、当然ながらソニー・ランドレスお得意のスライド・ギターはそこかしこで鳴らされ、それもエレキであったりアコギやドブロであったりとその刺さるようなインパクトは絶大だ。この人のスライドプレイの使い方はもう職人芸に近いモノで、普通にブルースギターを弾きまくるっていう姿はあんまりイメージがないくらいに、スライドプレイでの激しさばかり。その辺、ジョニー・ウィンターもスライド好きだし、似たようなプレイ傾向はあったから仲良かったんだろう。ソニー・ランドレスも実は結構なジジイなんだよ、実は。なかなか表に出てこなかった人ってだけで。だからこそクラプトンは彼のことを最も過小評価されているギタリストとして言っていたようだ。

 アルバムそのものは確かにブルースに回帰してるんだけど、この人歌上手くてさ、普通に歌手として聞けてしまうレベルにあるからどうにもコンテンポラリー傾向を感じてしまう部分も大きい。もちろんそれはマイナスに働くモノではなくて、こんだけ聞かせられる上でこのギターか、っていう二重の楽しみ。自分としては曲調が好みなのが少ないという以外は見事なアルバムで、ギタリストでボーカリストだなぁって思う。ところがここに収録されているのって半分くらいは昔のブルースソングのカバーだったりもするから、そうなると曲じゃなくてアレンジか。それでも終盤はやっぱりジョニー・ウィンターに捧げるナンバーからメジャーな曲になっていくので白熱してきます。アルバムジャケットもカッコ良いしね。





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フレ
Posted byフレ

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