Robert Cray - Nothin But Love

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Robert Cray - Nothin But Love (2012)
NOTHIN BUT LOVE

 面白い事に、黒人ブルースギタリスト系であれば普段自分が苦手なストラトの音も凄く良い音、と言うか味のある音色に聞こえるから好きだったりする。ハードロック系になるとどうにもストラトだと無理があるサウンドになってるんじゃないかって聞こえ方するので、好まないんだけどね。だからロリー・ギャラガーとかは平気なのか…、なるほど。自分的にはストラトは苦手だなぁって思い込んでたから、ふとそういう自己矛盾に気づいて、何でだろ?みたいに思ったのだった。そりゃま、ギターには向き不向きってのがあると思ってるし、自分的な基準もあったりするからそう思い込んでしまうのだな。でも、折角だからどのギターもそのギターが持つ音色を存分に発揮したサウンドってのを聴きたい。

 Robert Crayの2012年リリースの「Nothin But Love」という作品。何枚目とかってのは数えてないからアレだけど、昔から変わらないストラトの音で、より一層そのトーンにキレが増していると言うのか、突き刺さるようなサウンドでのソロがバシバシと聞けて勢いを感じる。もう結構なおっさんのハズなんだが、味が出てきてて良いねぇ…。どういうテーマでアルバム作りに取り組んでるなんてのは全然知らないけど、久々にロバート・クレイに手を出してみると、本質的に全然変わってなかった。昔、売れた時だから1986年頃か、その時も随分とモダンでコンテポラリー性の高いサウンドにブルースプレイが入ってきて、不思議なサウンドだと思ったもんだ。こんなのもブルースって言うのか?いや、でもこのギターはブルースだろう、って言う、音楽のミックス度に慣れていなかった頃のお話。それが、このアルバムでもそのままのスタイルで継続していて、なるほど、これこそロバート・クレイサウンドだよな、って言う風に感じたワケだ。そんだけ時間経たないとそういうのって確立されないのかもしれないね。自分的には妙に納得したサウンド、これこそロバート・クレイだって。

 歌が上手いから、ブルース一辺倒でもなくソウルフルに、それも小洒落た感じのソウルだからコンテンポラリー的に、ホーンもピアノもあって、ってなサウンド。更に面白いのは曲作りが3コードブルースじゃないから普通にキャッチーでポップスという辺り。これも変わらないサウンドで、最初からこういうんだから狙って出てきてたのか、そもそもそういう音をやりたくて出てきてたのか、多分後者だろう。そしてこのアルバムでもそういうサウンド。しかし、冒頭でカッコ良い突き刺さるギター的楽曲をカマしてくれて、その手のリスナーを虜にしちゃう割にはアルバム全体だとそこまでギターが聴けるアルバムでも無いって所がバランス感覚か。もちろん弾いてる時はとってもカッコ良いんで自分が欲張りなだけです。



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フレ
Posted byフレ

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