Freedom - Freedom

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Freedom - Freedom (1970)
Freedom

 人生の岐路ってヤツはいつどこに潜んでいるか分からない。ギャンブルな瞬間でもあるだろうけど、そういう時ってのは普通に生きてても何度か遭遇するし、ましてや水商売に近いバンド活動なんてのをしていたらそれこそしょちゅうある話かもしれない。70年代のバンドの人脈を見ていると、この人、ここでアッチ行ってたら、とかコッチ来なければ、とか「たられば」ってのがどこでも転がってるワケ。売れる売れないってのはカネ入った入らない、なのと有名になった、ならなかったの話もあるだろうけど、そのヘンが凡人の選択とはちょいと違う所になるね。凡人がそこまで選択を迫られる事ってのはやっぱりなかなか無いもん。

 プロコル・ハルムってバンドは最初から「青い影」ってシングルとアルバムがバカ売れした、そこからが真の音楽的バンドの仕事になっていったのだが、その最初期のプロコル・ハルムのドラマーの座を射止めていたボビー・ハリソンって人が仕事になる前にプロコル・ハルムを追い出されて、同じような目にあったギタリストのレイ・ロイヤーと共に組んだバンドがFreedomってバンド。このFreedomの後にSnafuでボーカルを取るのがボビー・ハリソンなのだが、今回はFreedomの3枚目となる1970年リリースのアルバム「Freedom」。これがまた見事なブルース上がりのハードロックバンドに仕上がっていてそのヘンのロック好きな連中の琴線に響くであろうアルバムに仕上がっているのだな。決してB級ではないです。何せプロデューサーにはあのロイ・トーマス・ベイカーが当たっているしね。

 見事にバランスの取れたトリオ編成のハードロックバンド、ギターのロジャー・サンダースのプレイも何らそこらヘンのギタリストに引けを取るものじゃなくて、どころかしっかりと70年代初頭のハードロックバンドの一線を率いていけるレベルのプレイぶり。バンドの音もヘヴィでロックしているしもうちょっと話題に上がっても良さそうなのだが…。ただこういうのってもう皆さんお腹いっぱいだったんだろうなぁ…、もっと刺激的なバンドを欲していたってのが市場だろうか、その意味では少々遅かった、というか二番煎じに入れなかった、というか…。今発掘して聴く分にはとても興味深いバンドなのは事実だけどね。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

最近YouTubeで初期メンバーの青い影を見て
おぉ!凄い!と感激したのですが、
このバンドは知りませんでした。
情報ありがとうございます。

2019/04/20 (Sat) 05:05 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

無茶苦茶マイナーですから…。
何かの参考になれば幸いです。

2019/04/21 (Sun) 20:03 | EDIT | REPLY |   

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