Spooky Tooth - Spooky Two

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Spooky Tooth - Spooky Two (1969)
SPOOKY TWO

 今だとハードロックって言うとどうしても様式美的な旋律で歪んだ音を中心とした勢いのあるロック、的なニュアンスが大きいけど、70年代初頭はまだその様式美ってのが出てきてなかったから、音的にロックよりもハードな感じがするものをすべてハードロックと呼んでいた。だから細かく書けばヘヴィロックだったりブルースハードだったりも全部ハードロック扱いではあったかな。オルガンハードなんかもそうだ。そんだけ何でも出てきたってだけで残ってるのは大して多くもないけど、それでもやっぱり楽しいし、それぞれのメンバーの行き先もなかなか興味深いところに落ち着くケースもあるしね。

 Spooky Toothの1969年リリースのセカンド・アルバム「Spooky Two」。コイツを書いていなかったとは自分でも少々驚いたけど、確かに微妙な立ち位置のバンド、というかアルバムだからね。端的に音だけで言えばハードロックというカテゴライズにはなるのかもしれないけど、ヘヴィロックでもあるしブルーアイドソウルなボーカリストがヘヴィロックをバックにオルガンサウンドを合わせたバックで歌っているというモノで、何とも形容し難いサウンドを出してる。しかもそんだけのボーカリストが二人いて、双璧で歌っているから堪らなく濃い〜しさ。しかし歌上手い。そしてヘヴィロック、これで1969年か、凄いな。バンドメンバーがこの後はバラバラに活動していくので、歴史的にはさほど残らないバンドにはなっちゃったけど、このアルバムのクォリティで何枚かリリース出来ていれば相当違う事になっただろう。

 時代を先取った、と言うか、この時点でこういうのが出てきていたってのはもうLed Zeppelinが飛び抜けてたってワケではない、ってことで、Spooky Toothにもそういうチャンスと才能は十二分にあったというのが証明出来ている作品。バンドの音の重さやギターのヘヴィさ、オルガンのハードさ、歌の上手さ、どこを取ってもロックファンが引き込まれる魅力たっぷりに作られているサウンド。後はライブ活動がどれだけ盛んでリスナーを惹き付けられたか、って言うのがあるくらい。想像するに凄く熱いライブだったんじゃないかなと。全くこの時代になってまでこんなの聴いて、スゲェ、って感動しているってどんなん?って思うんだが、ホントにガツンと来ます。





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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

Luther Grosvenorは、現在もモットで頑張ってますね。
ライブが観てみたい!

2019/04/07 (Sun) 11:23 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

ルーサーはもうモットの人の印象が強くて…、こういう下積みが効いてるんでしょう。

2019/04/07 (Sun) 21:11 | EDIT | REPLY |   

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