Steve Hackett - Spectral Mornings

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Steve Hackett - Spectral Mornings (1979)
スペクトラル・モーニングス<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)(DVD付)

 やはりいろいろな意味でひとつの区切りとなった70年代、カリスマレーベルもこのヘンで最後期を迎えつつあったようで、80年まで生きていたか否か、っていうくらいで見かけなくなっている。それでもジェネシスを中心に様々なバンドを擁してプログレッシブなロックを楽しませてくれていたし、その役割もきちんと果たされていた。今回あれこれ調べたりしてたら、一番メジャーな路線でのプログレが多かったレーベルの一つでもあろうと。マイナー路線のバンドが半分くらいしかない感じだから結構レーベルとしては栄えたんじゃないだろうか。普段そんなモノの見方しないんだろうけど、そういうのもアリですかね。

 ジェネシスのギタリスト、と言うよりもジェネシスの音楽面では多分この人が一番貢献していたんじゃないだろうかというSteve Hackettの1979年リリースのソロ作品3枚目「Spectral Mornings」。この手の人のソロアルバムってのはどうにもサウンド的にさほど面白味を感じない事が多くて集め切るってほどには集めなくて、見かけたら何枚か手に入れておくっていうレベルで聴いてたんで、そんなに印象に残っていなかったけど、この作品はね、聴いてみると分かる。もちろんモロにジェネシス。ジェネシスよりももっとカラフル感はあるのが面白くて、それよりも何よりもギタリストとしてのスティーブ・ハケットが存分に満喫できる曲もあったのがちょいと驚いた。それもヘンな話だけど、ココに来て案外好みのギター弾くじゃないか、ってかブルースとかそういうのとは無縁なんだが、メロディアスで音色が変わっていくとか旋律もかなりユニークに取り組んでいたりね。アルバム全編ってワケじゃないけど、楽しめる側面があるから結構じっくり聴いて人知れず楽しめるアルバム。

 時代が時代だからこのサウンドの品質の良さが良くも悪くも透明感溢れててアルバムのトーンにもなってる。ともすれば環境音楽になっちゃうだろ、ってくらいのまであるし、一方じゃどんだけプログレしてる?みたいなのもあって正にジェネシス以上のジェネシス。この直後に出てくるポンプロック勢と並べても何らおかしくないレベルになってるんだから、って逆か。そんなことで案外響いている作品なので聞き心地がよろしい。ちょいと軽やか過ぎるが。





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フレ
Posted byフレ

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