Peter Gabriel - Peter Gabriel 2: Scratch

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Peter Gabriel - Peter Gabriel 2: Scratch (1978)
Peter Gabriel 2: Scratch

 ヒプノシスのジャケットって見た時に何かヘン、とかインパクトあるなってイメージを持つ。見たこと無い作品でもこれって何か…って調べるとヒプノシスだったか、ってのもあるくらい。なかなかそういう人も少ないし、そのアート集団がやっていられて有名にもなれたのはこれもまた70年代のロックの産物とも言える。自分なんてそんなに美術に詳しいワケじゃないし、そもそも知らないんだけど、どこか感性に訴えるものってのはあって、ふと見た絵画なんかでも思うことは割とある。いずれそういうのも探求してみたいとは思うものの、なかなか他にも趣味が多くて手が回らない。やりたいこと探求したいこと、ってホント色々あります。

 Peter Gabrielの1978年リリースのソロ作セカンド・アルバム「Peter Gabriel 2: Scratch」。正直にこのセカンドアルバムからして名盤ってのがこれまた凄い。キャリアが長いからってのはあるけど、どっちかっつうとピーガブってジェネシスのボーカルさんってイメージよりもソロのアーティストさん、だもんな。ジェネシスの方がフィル・コリンズっていうイメージも強くなったってのもあるし、70年代初期のピーガブ時代ってのは音はともかく映像的にピーガブ見れなかったしさ。あのヘンな格好してる時ね。音的にはその頃の方が良いんだが。そんなイメージはありつつもこのアルバムの完成度の高さは見事。カリスマレーベルってのはジェネシス繋がりだったとしても、見事なまでにポップさとヘンさと妙な民族感を組み合わせて出してきたものだ。それに加えてギターが入ると超暗黒的なフレージングになってくるので、何やってもそこでトーンが変わる。一体どんなヤツがギター弾いてるんだ…って、ロバート・フリップなんですな。そりゃ納得、なお話。そしてベースはトニー・レヴィンのフレットレス。全く、世界は狭かった。

 ジェネシス+クリムゾン、なワケで、そりゃもう良い作品出来てきておかしくない。しかもプログレって世界じゃなくていわゆるロックの世界に留まってのこのインパクト、音楽的センス抜群な作品なんだもん。元々が個性的でボーカリストとは言えない歌声なのにこんだけ独創的で、曲のセンスも見事で美的感覚がちょいとズレてるのも面白く、70年代末期に近い中こんなアルバムでもきちんと評価されたくらいなんだからさ。この頃ちゃんとアルバム評価されるのって難しくなってきてた頃でしょ。ジャケットのインパクトも大きかったんだろうとは思う。不思議なひっかき傷のジャケット…、見れば見るほど、どうやってんだ?とか何だこれ?って思うんだよ。曲調は基本ヘンで暗め、でもどこかメロディアスでしんみりくる歌の旋律、ロックだぜ、ってのとは全然違うけど心地よく聴けるサウンド。音の底には美しさが広がっている、そんな感触。是非「White Shadow」の圧巻ぶりを味わってほしい。





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フレ
Posted byフレ

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