The Nice - Ars Longa Vita Brevis

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The Nice - Ars Longa Vita Brevis (1968)
Ars Longa Vita Brevi

 しかしどんだけアルバムってかCDとか出てるんだ?ってくらいに山のようにあるな。今更何を言ってるって話だけど、こんだけゴマンとある中からどうやって自分の好みの音を識別していくんだ、とかそもそも全部知らないのに何が好みって判るんだ?とか不思議に思う事も多いんだが、そもそもこの物量は凄い。有名なのはまだ判るが、マニアックなモノになればなるほどそこまで到達出来るのか?する必要はあるのか?って考えるとものすごい確率でしかそのヘンに取り組む人少ないだろうと。するとココは何が言いたくて書いてるんだろ?なんて自問自答…。

 The Niceの1968年リリースのセカンド・アルバム「Ars Longa Vita Brevis」、邦題は直訳そのままで「少年易老学難成」ですな。レーベルは確かイミディエイトだった気がするが…、CDでプログレとか出てきた時には結構早々にリリースされてていつも店に置いてあったイメージ。ワケ分からんジャケットだなぁって思って見てはいたものの、他に欲しいのがたくさんあったから後回し後回しでEL&P全部揃えきってナイスのそこそこの作品揃えてから初期作品に手を出した気がするので時代通りに聴いていない。今にしてコイツを改めて聴いてみるとEL&P前夜、ファーストアルバムではギタリストが居たけど、このセカンドアルバムではギタリスト不在の鍵盤トリオ編成になっていたからこういう音になりました、という必然。エマーソンも狙ってこういう風になったワケじゃないんだが、結果的には鍵盤トリオって成り立つんじゃね?って事を確信したアルバムになったのかもしれない。

 アルバムA面は歌ものサイケの流れもまだ漂っているので、妙ちくりんな歌が主役な感触もあるけど、明らかにエマーソンの鍵盤色が出まくってて、単純なポップスには当然陥らず、オルガン系の音色が特徴的。曲が進むに連れて、インスト部分が多くなっていくに連れて、見事に鍵盤トリオ編成のサウンドが確立されていく。果てはオーケストラとの共演になるのだが、これもオーケストラをバックに従えてのロックバンドThe Niceのプレイスタイル、みたいになってて共演というよりも色を添える意味でのオーケストラ、みたいになってるんだよな。この辺がプロコル・ハルムあたりとは異なるロックさ、と言うべき点か。古臭い音ではあるけど、EL&Pにロックを感じた人なら確実にこのヘン以降のThe Niceも楽しめるだろう。



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フレ
Posted byフレ

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