Soft Machine - Triple Echo
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Soft Machine - Triple Echo (1977)

あの時代のロックはレーベルで遊べた。マイナーレーベルに限らずメジャーレーベルでもチャレンジしながら多様なバンドを発掘してはリリースしてきていたからね。移籍話が出るまでレーベルと良い関係を保ちながら自分たち自身が商売ネタになっているなんてバンドはさほど多くもなかったんで、多くは一発屋に近い形でバンド形態は消えていく事になるのだが、中には長寿のバンド、そもそも本当に音楽家だったり革命者だったりするのもあって、大御所と呼ばれていくようになる。ソフト・マシーンってのはその意味では開拓者・革命者でもありながら目立たず、真の音楽活動をひたすら続けていったバンドのひとつで、アルバムタイトルもずっと番号が続いていったのだが、1975年にCBSからEMI=Harvestに移籍した時からアルバムにタイトル名が付けられるようになった。
その時を堺にニューアルバムとして「Bundles」がリリースされたのだが、その後、1977年にそれ以前の集大成アルバム=ベスト盤+BBCセッション付きっていうスペシャルな3枚組「Triple Echo」をHarvestからリリースしてて、未CD化のまま幻のアイテムとして祀られている。内容は最初期からのベスト盤と言いつつも端から1967年のソフト・マシーン最初のシングルでアルバム未収録だった曲から始まり、当時の未発表曲が並びながら初期のいくつかから選曲、そしてアナログだと2枚目が目玉になり、1969年、70年のBBCセッションでの一発録りライブが収録されていて、この頃にこんなライブ演奏が聞けたのはこのアルバムくらいで、幻のソフト・マシーンの全盛期の白熱のライブが聴ける、ってな事で3枚組アルバムではあったものの、ニッチに重要なアルバムとして位置付けられていた。その分、自分もそうだけど後追い組が探し回った時にはもう全く見ることもなく、ホントにレアで見られないアイテムと化していたものだ。一回どっかに飾られてるのを見たけど値札付いてなかったかな…。
3枚目のレコードは各アルバムから一曲づつチョイスされているというとんでもない凝縮盤になっているんで、明らかに2枚目のBBCセッションで客を釣ってる。今はこのセッション自体は「BBC Radio: 1967-1971」なんかにも入ってるし、そもそも他にもこの時代のライブアルバムもいくつかリリースされてるから目新しいライブ音源じゃないけど、77年当時にソフト・マシーンのリスナーだった人たちはこのライブを聴いた時、結構な失神モノだったんじゃないかなぁ。メンバーの入れ替わりも激しい頃だけどジャズマシーンになりかかっている時代のライブはホント、スリリングだし、エルトン・ディーン参加後はまるで別物、そこでロバート・ワイアットの名曲「Moon in June」もジャズアレンジになってるのは当然だし、実に素晴らしき演奏がたっぷりと堪能できる。久々に聴いたけど、楽しいもんなぁ…、ホント凄い。
ソフト・マシーンをこんな風に時系列で曲を聴いていくなんてこのアルバム以外で出来ないし、ライブラリに全部あってもこういう聴き方は出来ないから、このベスト盤の選曲と言うか存在価値はあり得ない曲順や並びで聴けるというところにもあるか。当然だけど、いちいち別のバンドが演奏しているんじゃないか、ってくらいに曲調がどんどん変わっていくし、同じバンドとは到底思えないベスト盤で、ある種時代を一気に駆け巡るという楽しみを味わえる。好きだねぇ‥。

あの時代のロックはレーベルで遊べた。マイナーレーベルに限らずメジャーレーベルでもチャレンジしながら多様なバンドを発掘してはリリースしてきていたからね。移籍話が出るまでレーベルと良い関係を保ちながら自分たち自身が商売ネタになっているなんてバンドはさほど多くもなかったんで、多くは一発屋に近い形でバンド形態は消えていく事になるのだが、中には長寿のバンド、そもそも本当に音楽家だったり革命者だったりするのもあって、大御所と呼ばれていくようになる。ソフト・マシーンってのはその意味では開拓者・革命者でもありながら目立たず、真の音楽活動をひたすら続けていったバンドのひとつで、アルバムタイトルもずっと番号が続いていったのだが、1975年にCBSからEMI=Harvestに移籍した時からアルバムにタイトル名が付けられるようになった。
その時を堺にニューアルバムとして「Bundles」がリリースされたのだが、その後、1977年にそれ以前の集大成アルバム=ベスト盤+BBCセッション付きっていうスペシャルな3枚組「Triple Echo」をHarvestからリリースしてて、未CD化のまま幻のアイテムとして祀られている。内容は最初期からのベスト盤と言いつつも端から1967年のソフト・マシーン最初のシングルでアルバム未収録だった曲から始まり、当時の未発表曲が並びながら初期のいくつかから選曲、そしてアナログだと2枚目が目玉になり、1969年、70年のBBCセッションでの一発録りライブが収録されていて、この頃にこんなライブ演奏が聞けたのはこのアルバムくらいで、幻のソフト・マシーンの全盛期の白熱のライブが聴ける、ってな事で3枚組アルバムではあったものの、ニッチに重要なアルバムとして位置付けられていた。その分、自分もそうだけど後追い組が探し回った時にはもう全く見ることもなく、ホントにレアで見られないアイテムと化していたものだ。一回どっかに飾られてるのを見たけど値札付いてなかったかな…。
3枚目のレコードは各アルバムから一曲づつチョイスされているというとんでもない凝縮盤になっているんで、明らかに2枚目のBBCセッションで客を釣ってる。今はこのセッション自体は「BBC Radio: 1967-1971」なんかにも入ってるし、そもそも他にもこの時代のライブアルバムもいくつかリリースされてるから目新しいライブ音源じゃないけど、77年当時にソフト・マシーンのリスナーだった人たちはこのライブを聴いた時、結構な失神モノだったんじゃないかなぁ。メンバーの入れ替わりも激しい頃だけどジャズマシーンになりかかっている時代のライブはホント、スリリングだし、エルトン・ディーン参加後はまるで別物、そこでロバート・ワイアットの名曲「Moon in June」もジャズアレンジになってるのは当然だし、実に素晴らしき演奏がたっぷりと堪能できる。久々に聴いたけど、楽しいもんなぁ…、ホント凄い。
ソフト・マシーンをこんな風に時系列で曲を聴いていくなんてこのアルバム以外で出来ないし、ライブラリに全部あってもこういう聴き方は出来ないから、このベスト盤の選曲と言うか存在価値はあり得ない曲順や並びで聴けるというところにもあるか。当然だけど、いちいち別のバンドが演奏しているんじゃないか、ってくらいに曲調がどんどん変わっていくし、同じバンドとは到底思えないベスト盤で、ある種時代を一気に駆け巡るという楽しみを味わえる。好きだねぇ‥。
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