Deep Purple - The Book of Taliesyn

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Deep Purple - The Book of Taliesyn (1968)
詩人タリエシンの世界(K2HD+HQCD/紙ジャケット仕様)

 後々まで名前の残るバンドってのはやっぱり音楽センスだったりチャレンジ精神だったりどこかしら唯一無二の世界を持っているからこそそうなるのであって、模倣だったりやっぱり真実味がないってのはなかなか残りにくかったりする。英国のロックはそういう意味ではアルバム一枚で消えてしまった、なんてのも多いんだけど、それがしっかり歴史上に残されていて今でも再発されるみたいなアルバムになっているってことが凄くて、それでまたそういうのを楽しむ輩も多数いるというのが更に面白い。それだけ魅力のある時代とサウンドと何よりもその時代の熱き魂とチャレンジ精神に依る所も大きかったのだろう。

 Deep Purpleの1968年リリースのセカンド・アルバム「The Book of Taliesyn」はハーヴェストからリリースされていて、まだ第一期のメンバー、即ちロッド・エヴァンスにニック・シンパーというメンツが居た頃のアルバムだ。残りはもちろん黄金期を支えるイアン・ペイスにジョン・ロード、そしてリッチー・ブラックモアなワケだが、この第一期の面白さはメンバーの個性と言うよりもまだまだ定まらない音楽性にあるのだろうと思う。第二期以降のパープルをイメージしているとこのヘンは聞けないので、どっちかっつうと英国からこの頃多種多様のバンド郡がこれでもかとばかりにシーンに登場してきて、その中のひとつのハーヴェストからこういうバンドがあった、それがかなり面白いサウンドを探求しているという位置付けでのパープルの存在として聴いている。ま、そういうのがあるからその後の活躍ぶりとか別物に見えてしまうのだが…。

 ドラムなんてあのまんまなんだよね。ジャズ的アプローチと言う言い方もあるけど、まさにどの曲でもイアン・ペイス節で目立つドラミング。それは曲を疾走させていく意味でも大活躍しているし、ニック・シンパーのベースラインだってこの時代に普通にあったランニングベースラインばかり。曲が疾走しているから妙に流れてかっこよいラインに聞こえてしまうのは偶然の賜物だろうが、それこそがパープルのカッコよさを出していたものだ。そしてリッチーのギターが実に丁寧に目立たずにしっかりと縁の下の力持ち役を果たしながらも出るトコ出て、と見事にバンドのアンサンブルと楽曲の起伏に貢献していてこの時点でそこらへんのバンドとやってる音楽レベルが違うのと方向性を模索はしつつも頭一つ出ているというサウンドってのもよく判る。明らかにメジャー路線へ進むサウンドしているもん。更に上手い。やっぱりこの時点でのアプローチは凄い。

 有名だけど「Kentucky Woman」なんかはもう後のパープルそのものが出来上がってるもんな。「Exposition/We can work it out」あたりもオープニングからあのパープルになってるし…、もうこの時点から明らかに格好良いロックバンドとして出来上がっている。クラシックとパワーの融合が見事に果たされてて、ハモンドの強烈なサウンドとメロディがまさにロックの可能性を感じさせ、そこにリッチーのギターが絡む…、そりゃまハードロックに進むかどうかって話になるでしょ。第二期ばかり聴いてないでこのアルバム辺りの熱気もたっぷりと味わうと面白いと思うよね。



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フレ
Posted byフレ

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