The Greatest Show On Earth - The Going Easy

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The Greatest Show On Earth - The Going Easy (1970)
THE GOING'S EASY

 いつしか春の兆しを感じる季節になってきてようやく冬から脱却して未来に向けて明るく開けていく感覚を楽しんでいる。聴いている音楽にそういう表現を用いるものもあるにはあるけど、そこまで明るく抜けている音楽を聞くこともないからマッチする、ってワケでもない。相変わらず古臭い音と新しい刺激を探しながら楽しんでいる日々ではあるけど、やはり新しいのは自分のモノになるにはちょいと時間がかかる。先日も面白そうなバンドがあったんで聴いたりもしていたけど、やっぱちょっと物足りんとかね、そりゃましょうがないけど。

 The Greatest Show On Earthなる雄大なバンド名を持つバンドの1970年セカンド・アルバム「The Going Easy」。同年年初にはファーストアルバムをリリースしていたばかりなので一年で2枚のアルバムリリースするも翌年には解散しているというこの時期の英国ロックバンド、ありがちと言えばありがちだけど、実に面白いサウンドを作り上げていて、B級と言うにはちょいとしっかりと作られすぎているからきちんと売りたかったバンドのひとつなんじゃないだろうか。レーベルもハーヴェストだからピンク・フロイドと同じだしね、ま、それ言ったら色々ありすぎるんだが…。音楽性はどうかと言うと、これがまた面白くて、ホーンセクションもいてフルートやら何やらも出てきて普通にギターやベース、ドラムもいるという何でも出来ます的なバンド。出てくる音は冒頭からハードロック調ではあるけど唐突な変拍子とかホーンセクションが入ってきたりする訳のわからないゴチャゴチャな世界観。叙情的なフォーク・ロック、ティラノザウルス・レックス初期みたいなのもあったりして全く予測のつかない楽曲が立ち並ぶ。

 コンガなんかも入っているんでラテンなR&B的な、ニューオリンズ的な英国ハードロック的なプログレッシブなアプローチとブルースギター、そして華麗なるポップな歌メロ、そんなのも入り混じったどうにもゴージャスなサウンドとヒプノシスの素晴らしきジャケットに包まれたアルバム。ファーストの「Horizons」のジャケットとともにこちらのセカンドのジャケットもなるほど見事な構図によるアートワークが素晴らしい。バンド名に恥じないレベルのサウンドを出していたものの一瞬にて消え去ってしまったという所もまた見事。バンドのメンバーはその後、Vineger JoeやFuzzy Duck、East of Edenなんかに参加していくことになる。やはり英国のバンドはどれもこれもつながっていくんだな。

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フレ
Posted byフレ

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