Gordon Haskell - It Is And It Isn't

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 クリムゾン史上最も劣悪な扱いを受けているゴードン・ハスケルという人はフリップ卿の学校の友達だったのだ。まぁ、一番適当なところから拝借してきているって気もするのでフリップ卿も友人関係とは別に音楽的評価だけで判断しているんだろうけど、可哀相なのはハスケル氏だろうなぁ。とは言えどもクリムゾンに加入する前から自分のバンドでシングル出したり、自身のソロとしてアルバムをリリースしたりしていたワケなので決して酷評されるようなミュージシャンではない。逆に友人だったからこそ、そのような評価をされてしまっているのではないだろうか。ハスケル氏としてはクリムゾンに参加さえしなければ平穏な日々だったのに、と思ったかそのおかげで脚光を浴びれたことを感謝していることか…。いずれにしてもハスケル氏がクリムゾン脱退後にリリースしたアルバムはそれなりの注目を浴びたことは間違いない。

It Is and It Isn't GOLDEN FLIGHT

 「It Is and It Isn't」=邦題「歳時期」

 まずもって面子が素晴らしいのだ。ジョン・ウェットン、アラン・バリー(Fields)、デイヴ・カフィネッティ(Rare Bird)、ビル・アトキンソンっつうところで、鍵盤バンドとして名高いRare BirdとFieldsの面々にジョン・ウェットンという組み合わせ。ちなみにフィールズにはそれこそクリムゾンでドラムを叩いているアンディ・マッカロックが参加していたワケで、偶然とは云えなかなか興味深い人選。そして肝心のやっている音楽は…。ハスケル氏作曲のほのぼのソフトなアコースティックサウンド中心の牧歌的な歌モノ。ただし、ジョン・ウェットンのベースが滅茶苦茶歌っているベースで、このプレイはさすがだなぁと感心してしまう。もちろん鍵盤もしっかりと曲の面白い要素を打ち出しているのでバックのセンスは素晴らしい。そしてハスケル氏の歌声も個人的に嫌いではないので何かホッとするような感じで良いのだが、いかんせん、曲が面白くない(笑)。どれもこれも似たような印象の曲ばかりでやっぱりそういう意味では才能がなかったのかなぁ、と思ってしまう。ただ、こういうアメリカに影響されたようなフォーク的音楽が好きなファンには受ける内容だろうね。クリムゾンの幻想に縛られないファンが聴く分には良いはずなのだが…、ちょっと好みではなかった。

 そのためか配給元がアトランティックであった割に再発もされずに埋もれていたようでアナログ時代からスーパーレアな作品だったし、見つけてもボロボロだったりしてなかなか貴重なアルバムだったのだ。93年に初めてCD化された時に速攻で入手して聴いたんだけど、やっぱ待ち望んでいたこともあって好きになろうとはしたんだがなぁ(笑)。で、今見たら今もまたレアなアイテムになっているのな。内容知ってるとそうか…とも思うんだが。

 蛇足…、知ってる人は知ってるんだろうけど、この人、山口百恵のロンドンレコーディングアルバム「GOLDEN FLIGHT」にバンドメンバーで参加していることから百恵さんとは知り合いらしい。

Gordon Haskell - The Lady Want's to Know The Lady Want's to Know
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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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じじい  
80年ごろに

米国で見つかった在庫が大量に流れ込んで、一時980円とかでアナログ買えましたよ。スーパーレアと言っていいのは1stだけw

2008/02/25 (Mon) 15:08 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>じじいさん

うわ。、そんなことあったんですか?羨ましい時代です。まぁ、それでも後追いにはレアでしたがw

2008/03/01 (Sat) 19:31 | EDIT | REPLY |   

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