The Kinks - Give the People What They Want

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The Kinks - Give the People What They Want (1981)
Give the People What They Want

 60年代からシーンに登場してストーンズやビートルズを相手にその天才的音楽センスを初期から披露していたレイ・デイヴィス率いるThe Kinksは70年代も当然ニッチに生き残り、80年代に入ると今度はアメリカ市場に対しても英国的センスをカマすことで生き抜いていった。その様はThe Whoの落ちぶれ加減(失礼)とは大きく異なり、まだまだ前向きにどんどん進んでいけるぜ的なもので、この頃の老いぼれバンドの中では圧倒的な存在感を放っていた、かどうかは知らないけど、そんな感じ。だってストーンズはツアーやってて人気あったけど、他の60年代からのバンド、誰も居ないもん。それなのにヴァン・ヘイレンのカバーのおかげでキンクス自身がハードロック化したという面白い現象…。

 1981年リリースのThe Kinks「Give the People What They Want」ってアルバム。70年代末頃からのアリスタ時代のアルバムからソリッドになり、このアルバムではもっとゴージャスでゆとりのあるハードロック的サウンドに仕上がってるけど、本質的なメロディセンスの高さや曲の良さはまるで変わらないからえらく質の高いハードロック的バンドになってる。この後こういう路線を出来る人いなかったし、そりゃこんだけの天才ぶりなんだから当たり前だけどね。もうね、圧倒的名盤。初っ端からドライブしまくってるのは当然の事、ちょいと大人し目に披露される楽曲も交えながら、更に疾走感溢れるナンバーがいくつか、こういう「Add It Up」や「Better Things」みたいなのって好きなんだよね。んでもって「Art Lover」なんて素晴らしき名曲。どの曲取ってもセンス溢れる作品で、このアレンジにこだわる必要ないんだけど、この時期には受けた。それが良かった。

 この頃レイ・デイヴィスまだ30代なのかな、40前後くらいか、すごいよね。バンドメンバーもちょこちょこ入れ替わってるのもあるけどしっかりとシーンに残ってさすがなアルバム出すんだもん。デイブ・デイヴィスのハードロック好きなギタープレイもマッチしてきてるし、コーラスワークだって楽しめる。曲目見てて、どれもこれも口づさめるってのも素晴らしい。昔のバンドだから、と切り捨ててる人は相当勿体無いです。この頃も凄く格好良い。





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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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akakad  

どこの界隈にもファンがいますからね
60年代バンドではミュージシャン受けはトップクラスに見えるんですけど錯覚ですかね

2019/04/08 (Mon) 22:04 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>akakadさん

いや、多分それ正しいと思います。

2019/04/14 (Sun) 21:27 | EDIT | REPLY |   

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