The Who - It's Hard

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The Who - It's Hard (1982)
It's Hard

 イーストエンドのSmall Faces、ウェストエンドのThe Whoと60年代のモッズバンドの筆頭格を表していたようだけど、今となっては圧倒的にThe Whoのメジャーさが群を抜くだろう。もちろんSmall FacesとThe Whoが辿った道はあまりにも違いすぎるのは当然なのだが。他にも色々とモッズバンドらしきものはあったんだけど、どれもこれもパッとしない。というかモッズバンドって結局60年代初頭くらいのR&Bを真似したレベルの一瞬の出来事だったからさほど個性的になりようもなかったという話なのだろうけど。本物のR&B聴いてる方がよほど腰に来る、ってなモンだ。

 The Whoの1982年リリースの「It's Hard」。ドラマーにSmall Facesのケニー・ジョーンズが加入して2枚目のアルバムで、その加入はそれなりにモッズバンドの合体云々って話題はあったけど、結局は80年代を目の前にした出来事で、どれもこれも終わった時代の話なので期待感はあったような無かったような…。そんな中でのThe Who作品だけど、ケニー・ジョーンズの参加がどうの、って言われる評論もあるが、実際はピートの音楽性の、The Whoの音楽性に行き詰まっていた時にキース・ムーンが居なくなっただけで、そのまま存命だったとしてもこういう方向性に進んでいたんだろうと思うから、ケニー・ジョーンズのせいというのは何も関係ないだろう。時代のキリとしてケニー・ジョーンズ時代は…ってことにはなるけど、それ言うなら「Who Are You?」だって「Who By Numbers」だってさほど良い作品とは思えん。

 かと言ってこのつまらないアルバムもどうしたモンか、と思うくらいには自分的にほとんど聞くことがない。バンドメンバーの意気込みとかロジャーの歌とかすごい迫力だし、演奏も悪くないんだけど、曲にパワーがない。シンセの使い方なのかもしれないけど、どうにもロックバンドらしいパワーが不足している。しかもThe Whoだろ?って思っちゃうし。いつまでも子供じゃいられない、ってのはあるし、だからホントにロックしてたバンドだったわけで。良い言い方をすれば実に様々なタイプの曲をたっぷりと盛り込んだある意味挑戦的な作品でもあるし、音楽性の深さを見せつけた作品とも言える。だから悪いアルバムじゃないし、もう一回書けば、キース・ムーンがいても曲はこういうんだったろうと思うから、逆にどんなドラミングが出来たんだろう?なんて思う。





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フレ
Posted byフレ

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