Stone The Crows - Ode to John Law

0 Comments
Stone The Crows - Ode to John Law (1970)
オード・トゥ・ジョン・ロー

 昔のアルバムは40分程度のもので、今ではとても短いアルバムという気がするが、その頃はそうでもなく、40分程度のアルバムをどれだけじっくり聴けるか、それに、今の方が忙しい時代で昔はのんびりしていただろってのあるけど、そののんびりな中で40分もの時間を割く、しかもレコードプレーヤーの前でしか聞けないから十分に長い時間をアルバムと共に楽しめた。いつでもどこでも手軽に聴ける今の時間感覚とはちょいと異なると思う。

 Stone The Crowsの1970年リリースのセカンド・アルバム「Ode to John Law」はファーストアルバムと同年のリリースとなり、如何に期待されていたか、またバンドも充実していたからこそのアルバムリリースだったのだろう。しっかりとアルバムのクォリティを高めているし、しっかりと自身のスタイルを貫き通している、しかも英国オリジナリティながらもスワンプ調、ブルースベースのサウンド、そこにマギー・ベルのしゃがれた歌声で圧倒するというパターンは他に類を見ない個性だったワケだし。このアルバムでも重めのリズム隊、後乗りなベーススタイル、それこそロビン・トロワーの所に行ってしまったが…、とレス・ハーヴェイのセンスの良いギタープレイ、そうアレックス・ハーヴェイの実弟です。それに加えてバンドの来歴上絡んでくるのがピーター・グラント。ここでもエクゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねているが、Zeppelinで結構忙しい時代だったと思うんだがなぁ…。

 雰囲気あるスワンプ系統なサウンド。マギー・ベルの歌声がちょいとオフ気味なので、もっと抜けた音を出してくれれば良いのに、とつくづく思うが、それでもあの歌声の素晴らしさは良く分かるだろう。レス・ハーヴェイのギタープレイが全編で鳴り響いてて、ブルースってだけじゃなくって色々なアプローチが試みられているのもよく分かるし、バンドのテンションもそのヘンから上がっているようだ。アメリカ南部的な要素もあるけど、やっぱり湿った感ある英国産。もっとメジャーに出ていってもおかしくないレベルだったと思うけど、何かがそうはさせなかったというバンド。そしてレス・ハーヴェイは72年にはステージでのサウンドチェック中に感電死という悲劇。その手前のアルバムで、彼のセンスをしっかりと聴けるアルバムです。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply