Spring - Spring

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 やっぱり英国ロックってのはジャケットアートと音がしっかりとマッチしてされに不思議な印象を生み出す、そしてそれがもちろんアナログ盤を眺めながらっていう空間の中で堪能できたらどんなに素晴らしいことか。しかも一人だけで極上のスピーカーで鳴らしながら聴く…、やっぱ個人的にはJBLが好きなのだが、英国ロックにはもう少し繊細な音が出てくるスピーカーの方が良いのかもしれない。そうは思いつつも実際にこのクソ忙しい世の中に生きている我々はなかなかそんなにゆとりのある時間と空間を楽しめないのも事実で、その時点で既に英国ロックを心から堪能するという贅沢ができていないことになる。う~む…、改めて書くと実に毎日忙しく過ごしているのだろう…と感じるな。ま、しょうがない。

spring.jpg

 しかし敢えて時間を割いてでもその贅沢な雰囲気と空間の中で身を委ねて堪能したい音楽というものもある。そのうちの一枚がこのSpringというバンドの作品。1971年リリース、憧れのネオンレーベルからのNE 6としてのリリースされた本作は見ての通りジャケットアートはキーフ。お得意の現実と非現実の空間に強烈な色彩をアクセントで印象付ける正しくアートと呼ぶに相応しい作品で、アフィニティと共に人気の高い一枚。アナログ時代には三面開きの豪華版で、真っ赤な制服を着た兵士が手首から血を流し、河を赤く染めていく…、そしてその河の向こうでは5人の男がそれを眺めているという…。うん、アートだ。

 そしてサウンド。一般的な情報ではトリプル・メロトロン…要するにメロトロンを弾く人が三人もいるんだよ、ってことで話題を取ることが多いんだけど、もちろんそのおかげもあって心に気持ちの良いサウンドが特徴的になるのは事実あるとして、それよりもこの牧歌的というか英国的と言うか正に英国でしかあり得ない素朴な感じの音楽は決してプログレ的なものではなくってひとつの音楽…、かと言ってポップスではないし、間違いなくこの時代にしか出てこないであろう英国ロックサウンド。普通に英国のソフトなロックを聴いたりするのが好きな人には多分受け入れられる音だね。テクニックもあるので安心して聴いていられるし、何気にギターなんかも綺麗に鳴っていたり、アレンジも結構できてる。そして何と言っても曲が長くないので普通に聴けるってのもプログレに代表される音ではないってトコ。もちろん拍子にこだわったりするのはあるけどさ。ただ、気になるとしたらこのパット・モランっつう人の歌声かな。頼りない声の割に粘っこいっつうかそれでいてさわやか…とワケのわからん書き方だけど、結構クセはあるかも。その分バックはさらりとしている面もあって素晴らしい。う~ん、これこそ英国ロック。

 ちなみにこのバンド、非常に短命だったみたいで1970年にレイセスターで結成、その年の暮れからレコーディングして71年にデビュー、そして驚くことにヴェルヴェット・アンダーグラウンドの英国ツアーのサポートを務めたらしい。どんなライブだったんだろうねぇ。それともう一つ不明瞭な情報なんだけど、このアルバムのプロデューサーにはGus Dudgeonという人がクレジットされているんだけどどうもエルトン・ジョンの変名?なのかな。ちょっとよくわかんないけど。そしてこのボーカルのパット・モランっつう人、このバンド以降もイギー・ポップロバート・プラントなんかのアルバムに参加しているらしい。この人もメロトロン弾くので鍵盤なのか歌なのか調べてないけど、なかなか強者ミュージシャンが集まったバンドだったようだ。他のメンバーもバート・ヤンシュマグナカルタとやってたりとかやっぱり英国ロックは全部繋がってくるよなぁ(笑)。

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フレ
Posted byフレ

Comments 8

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evergreen  

メロトロンイコールこの音盤みたいな構図がありますよね。
最高にやばい音盤と思いますが・・・ここから先に行っちゃうと・・・
とにかく書いてあるとおり果てしなく拡がっていますよね。

メロトロンは動く音v-35と、滞る音v-190とあってこの音盤は後者かな?(笑)v-266

2007/02/24 (Sat) 12:49 | EDIT | REPLY |   
jerry  
JBLは永遠の憧れです・・・・

JBL=マンションじゃ無理ですね・・・。

BOSEの小型スピーカーをサブにメインもBOSEでガマン。
でも、ケーブルを変えてから人生変わりました(大げさ!)

英国音楽を繊細な音で。アメリカ産じゃ駄目ってことでしょうか?

フレさんのオーディオセット知りたいです。
自分のは、全部あわせても100万にも全然とどいていません。
JBL、スピーカー1本=100万くらいので聴き直してみたいです。

忙しいのに、なかなか出来ない発想ですよ、フレさん、
スピーカーを変えたらどんな音がするかなんて・・・
なんか、ワクワクしてきました。 サンクスです。

2007/02/24 (Sat) 22:56 | EDIT | REPLY |   
papini  

このさ、幻の2nd、っていうのが出るらしいね。
熊店長さんとこで見たんだけど。
いやね、これアタシCD持ってるんだけど、
ボートラが3曲入ってるじゃん?
その系統だったら、まず買いだな、とか思ってる今日この頃(笑

これ、ジャケットの赤いの、アタシずっと、女の人かと思ってた(笑
うん、最近、兵隊さんだって気づいたんだな(笑

2007/02/25 (Sun) 21:11 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>エヴァ姉さん
うん、やばい音源。美しいし、十分にメジャー作品だよねぇ…。メロトロンの滞る音…なのかな?

>jerryさん
JBL大型のは無理でしょうねぇ(笑)。中型くらいなら結構大丈夫ですよ。BOSEはかなり好みではないですなぁ(笑)、いや、中温域でシャカシャカ持ってくるのは上手いんですが生の繊細さはなかなか出てこないので古い音楽には向かないのです、多分。英国の繊細な音は多分Tonnoyとか…ならいいのかもしれません。未聴ですが。ウチのオーディオセット今はもう大したもんじゃないです。一番聴いているのがMacにiTunesでのApple純正球形スピーカーですから(笑)。オーディオセットはJBLにラックスマンでプレーヤーがケンウッド、針がデンオン、ですね。アナログ聴くと音が密集した優しい音なのでたまに聴くと極上の気分になります(笑)。

>papini嬢
そうそう、幻のセカンドってあるらしいね。ボートラのも聴いたことないからわかんないけど、どうなんだろ?いや、当時出ていればね違うんだろうけど、今出ててもさ、やっぱ何か資料って感じでね。まあ良いけど。そう、ジャケット、自分も綺麗なドレス着た美女だと思ってたんだけど兵隊だった(笑)。

2007/02/25 (Sun) 22:24 | EDIT | REPLY |   
オダ  

トリプル・メロトロンっていっても3人とも一度にメロトロン弾く訳でないからちょっと誇大広告?って感じもなきにしもあらずかなと(笑。
どちらかというと、ギターの音の方が気に入っているバンドです。

あとジャケット、キーフが手がけているだけあっていいですね。
レコードの大きさのジャケットの3面見開きで観賞したいのですが、まだレコードの現物を見た事がないんですよね。

2007/02/26 (Mon) 19:55 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>オダさん

確かに一気に三人が弾くわけではないのでねぇ…。音全体の雰囲気が良いので○です。レコードで見ると圧巻ですよ、これは。もちろん自分も買ってはいないです(笑)。

2007/02/27 (Tue) 20:45 | EDIT | REPLY |   
六花  

古い記事に失礼致します。

Gus Dudgeonというのはエルトン・ジョンのアルバムを数多く手掛けたプロデューサーです。
クレジットにあるその名を見た瞬間、エルトンに夢中になっていた日々を思い出しました。

フレさんはエルトン・ジョンはお聴きにならないのですか?是非そのレビューを読んでみたいです。

2018/11/05 (Mon) 13:42 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>六花さん

エルトン・ジョンって全く通ってないんですよね。顔がダメで(笑)。

2018/11/13 (Tue) 21:56 | EDIT | REPLY |   

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  •  「スプリング」 スプリング
  • 1971年発表のスプリングのアルバム。1. Prisoner (Eight by Ten)2. Grail3. Boats4. Shipwrecked Soldier5. Golden Fleece6. Inside Out7. Song to Absent Friends (The Island)8. Gazing
  • 2007.02.26 (Mon) 19:56 | 徒然ネット
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  •  SPRING - 「SPRING」
  • 四月だしね、単純にやっぱSPRINGかと。で、彼らのファーストにして唯一のスタジオ作品「SPRING」は、1971年に『Neon』からリリースされてます。 制作には三つものメロトロンを使用したこと、またそれを三人が扱えることからも“トリプル・メロトロン”と称され、そんな悪魔…
  • 2011.04.03 (Sun) 16:58 | Rattle Your Goddamn Head! Blog