Albion - Broken Hopes

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Albion - Broken Hopes (2007)
Broken Hopes

 英国のプログレブーム再燃時にはジェネシスの模倣的バンドが数多く出てきて、フロイドやクリムゾン、EL&P的なのなんてのはほとんど見当たらなかったものだが、90年代あたりになると北欧やヨーロッパからクリムゾンリバイバル的なのも出てきて、更に21世紀になるともっとマイナーなプログレ的バンドをモチーフとしたようなバンドも出てきて、もちろん時代時代のサウンドとの融合を果たしているので斬新ではあるのだが、そのヘンになってようやくフロイド的なものをモチーフにしたバンドが出てき始めたように思う。ルネッサンスあたりの音は割とモチーフにされていたこともあったけど、フロイドってのはそれだけで真似、って思われるくらいの個性だったからだろう。それでもオマージュのやり方で称賛されるバンドが数多く出てきたってことだ。

 ポーランドのバンド、Albionの2007年4枚目の作品「Broken Hopes」はかなりの傑作として彼らの自信作にもなっているように思う。壮大なる世界観の中を女性ボーカルの美しさで世界を更に深いものにし、聴いている者をうっとりとした異世界に落とし込んでくれる魔力を放つ。雰囲気が壮大なだけでなく、当然ながらその主役となるギルモアよりも叙情的なギターソロがより一層深みのある世界へと連れて行ってくれるし、その先には遠い未来を感じられる希望を見せてくれる…、そして儚くも散っていく世界、それを音を追いかけていくだけで味わうことのできる一体感、素晴らしい。様々な効果音やSEが適所に使われていて、雰囲気を更にそれらしいモノにしてくれているのも上手く作り上げられている。

 恐ろしい程フロイドが試してきた手法論がアチコチで使われいて、ゆったりとしたリズムの中の音を重ねていくことで重厚な迫力に仕上げていったり、そこから唐突な展開によってガラリと雰囲気を変えたり、きちんと自分たちの作品をどこに進めていきたいのかを狙ってディレクションしている、当たり前だけどなかなか描けない完璧さでもある。アルバム全体を聴いているとある種神々しさすら感じられるレベルに高められているので、多分フロイドを超えていると思う。そしてこのメロディアスさだ。ブルースに根ざしたギルモアのプレイからはかけ離れているハズなのにギルモア風、ってことはフレーズではなく音色と音数であろう。見事なアルバム。





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フレ
Posted byフレ

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