Starcrawler - Starcrawler

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Starcrawler - Starcrawler (2018)
Starcrawler [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック3曲収録 / 国内盤] (RTRADCDJP890)

 脈々と受け継がれているロック的遺伝子、70年代から続いているシーンでのバンドを聴いているとホントにそう思う事が多い。ただ、その時その時のシーンを彩ったバンドがその後ずっと残っているという事が多くはないというのも事実で、だからこそ消耗品的と言うか、短命な一時期だけの花火を上げたような感触もあるんできちんと受け継がれているのか、ってのも思う。単純に毎回破壊されて、また同じプロセスから創造されているだけで学習していないという言い方も出来るのかな。だって、皆そんなに昔のなんか聴いてないし、ちょこっとシーン周辺の音を聴いて自分たちでやってみたらそうなった、みたいなのが多いんだから、学習で得ているものではなく、本能的にそうなる、っていう方が説明しやすい気がする。

 Starcrawlerという女性ボーカルの狂態をフロントにしたパンクバンドの2018年のアルバム「Starcrawler」。デビューアルバムになるんだけど、これはもうね、PVとか見た方が早いのかもしれない。別にイギー・ポップを知ってて、とかシド・ビシャスを知っててって言うんじゃなくこういうパフォーマンスなワケだからさ、本能的にこういう狂気ってのをパフォーマンス化しているんだよ。ロックシーンからしたら久々の登場、という事になるのだろうけど、本人はこういうパフォーマンスを自然にやってる、もしくは本能に従ってやってるってなだけだろう。思い切りパンクなスタイル。ここ何十年もこういうのってほとんど居なかったから斬新だ。

 一方アルバムに入っている楽曲といえば、荒々しいギターの歪んだ音を中心にしてはいるものの決してうるさいというサウンドではなく、しっかりとパンクなエッセンスはある。更に、もっとキャッチーさを持ち合わせてて聞きやすく仕上がっているから、アルバム的にはあのパフォーマンスに騙される事なくもっと普通にStarcrawlerってバンドのサウンドを味わうことが出来てよろしい。やっぱりね、面白いパンクな音です。そりゃ狂気も宿るだろうよってのが分かる曲も多いし、理屈抜きに格好良い。そういうモンだ、ロックは。






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フレ
Posted byフレ

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