The Agonist - Once Only Imagined

2 Comments
The Agonist - Once Only Imagined (2007)
ワンス・オンリー・イマジンド

 ロックならともかくメタルサウンドをバックにしての歌唱ってのはやっぱり根本的に音圧が無いと務まらないだろうから、歌が上手いというだけでは出来ない。そう考えていくと音圧ありながら歌詞が書けて、出来ればメロディラインもセンス良く作れて他には劣らないインパクトを放つと言う要件を揃えているヒトって結構難しい、と言うかよほどの条件が揃わないと居ないだろうと。ところが雨後の筍のようにいくらでもそういうバンドが世界中から出てきては消え、その肩書がまたどこそこのバンドで生かされていくというようなキャリア構築、才能ある人達ならそういうやり方でもしっかり生き残っていくし、実際それで歴史的な名盤も出しているから面白い。

 The Agonistの紅一点のボーカリストと言えばアリッサ嬢、もちろん今のArch Enemyのアリッサ嬢で、バンドを替えた事での大きな違いはクリーンなボーカルの封印。The Agonistの頃はデス声とクリーンの両方が操られていて、そのクリーンボイスでの歌声やメロディが結構良質なセンスだったのでArch Enemyでの封印が悩ましい所。バンドとしてはどうしてもそうなるだろうし、あのクリーンボイスがArch Enemyで聴けるとは思いたくないしね。さりとて、ってことでThe Agonistのデビューアルバム「Once Only Imagined」を聴いている。2007年リリースのアリッサ嬢のアルバムデヴュー作品になると思うが、そこで既にデス声とクリーンボイスのセンスの良さを披露している。今でもしっかりとシーンに残っている理由はある。今聴いてても、このクリーンボイスでのメロディや歌い切り感はEvanescenceのエイミー嬢並みのキレの良さを持つし、声量もあるからこいつを封印しちゃうのは勿体無いって思う。

アルバムの方は当時はどういう評判だった知らないが、エモスクリーム系ってのか?カナダのバンドだからセンス的にはダサいはずだけど、しっかりとヨーロッパのこの手のバンドの影響下にはあるようだ。それだけでなくってアメリカのエモ系なサウンドなんかも入ってるから割とユニークでストレートな音に仕上がってる。そこにデスとクリーンの女性ボーカルで青い髪だからインパクトは絶大です。新人にありがちな未熟さややりすぎ感が無く、しっかりと初めからスジを見極めたサウンドを作り出しているような感じ。アリッサ嬢の歌声、絶品です。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
トアド  

実はArch Enemy、最新作でアリッサのクリーンボイス解禁してるんですよ。確か一曲だけだったと思いますが。

2018/12/12 (Wed) 20:06 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>トアドさん

ですね。
確か記事にしてたと思います。

2018/12/16 (Sun) 22:02 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply