Gentle Giant - The Power And The Glory

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Gentle Giant - The Power And The Glory (1974)
ザ・パワー・アンド・ザ・グローリー(CD+Blu-Ray)

 CD音質はご存知のように44.1khz/16bitだがストリーミング音源は基本圧縮音源での192kbps程度が標準、単位が違うからわかりにくいけど、CD音源の高域と低域はカットしながら更に音を間引いているからデータ量が1/10程度になるってモノで、昔あったMDってのは1/5程度になってるからまだそこまで音が良くないってモンじゃなかった。それが今じゃ圧縮音源が主流…、こうなる前はFlacが普及するんだろうな、って思ってたからちょっと意外なトコロに落ち着いたのも不思議。案外音にこだわり無かった人が多かったって事だ。そうじゃない人はカネ出せ、って話で過剰サービスが妥当な所に落ち着いたんだろう。

 Gentle Giantの1974年作「The Power And The Glory」。聴いてて思うんだが、現代の歪んだギターが入っていないだけで、その他は今でも圧倒的に難解な展開やアレンジ、リズムを誇るバンド、アルバムなので、こんだけ時代が経過して進化していったと言えども、ジェントル・ジャイアントを真似るぜ、ってバンドはおいそれとはいない。ここに歪んだギター入れたら最先端プログレメタルにでもなろうかと思うが、そこはジェントル・ジャイアント、妙に軽やかなポップさを持っていたりするから簡単ではないだろう。こんだけ純粋に音楽をしながらロックしてて、楽器の音色をたっぷりと使いながら遊んでいるバンドもそうそう無いだろうなぁとかいろいろと思った。昔からもちろん今に至るまで自分的にはジェントル・ジャイアントってバンドはきちんと理解出来ていない。モノの説明なんか読むと凄く音楽的にリズムの複雑さやありえない展開感なんてのが書かれているからきっと音楽家からしても挑戦的なバンドだったんだろう。

 70sプログレという側面からしか聴いてこなかったから、そんなに音楽的な面で斬ってもクラシックばりにとんでもない、なんてのはね、考えなかった。今回もう何度目か、取り組んでいたら、ふとそのクラシック的な手法が散りばめられているんだな、ってのが少しだけ分かった気がする。それでも十分ポップさあるんだからよく分からん。アバンギャルドとポップの癒合…ってHenry Cow一派が挑戦してたな、なんて古い記憶も蘇った。こういう音を真面目に今聴いていったらもっと理解できるのかな。ちょっとね、楽しい…って聴いてて思ったから(笑)。これまでジェントル・ジャイアント聴いて楽しいって感覚はあまり思ったことないからさ。ま、まだまだ自分はそこまで追いつけていない人間ではあろうけど。



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フレ
Posted byフレ

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