Riverside - Wastland

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Riverside - Wastland (2018)
WASTELAND [CD]

 日々の情報収集って既に何を目的としているかなんてのも分からなくなっているくらいに様々な情報が入ってくる。それでもヌケモレあったりして、そんなのがリリースされるのか、とかそんなの出てたのか、なんてのはしょっちゅうある。別に急いで誰よりも早くそれを聴きたい、なんてのはあまりないので、後からじっくり聴いたって別に構わないんだけど、リリースされたのも知らなくて、ってなると勿体無いってのがあるからさ、やっぱり聞けるなら聴いておきたいし。だからいろいろな情報をチェックしている。今回はいつものブログ仲間のトコロで知ったこの新作話。

 Riversideの2018年7作目のオリジナルアルバム「Wastland]」。数年前にギタリストがお亡くなりになられて、バンドもどうすんだろ、ってのもあったし、だから新作リリースされた、ってのは素直に嬉しかった。好きなんですよね、このバンド。21世紀にもなってこんなシリアスなバンドが出てくるのか、ってくらい、しかもポーランドからってのが余計に染み入るじゃないですかってのもあってさ。それじゃなくても音楽的にスタンス的に好きで、ライブ盤なんかあんだけシリアスにやっててそこでフロイドのフレーズ出すか、って苦笑いしちゃうし、面白い。そんなRiversideの新作、そうかぁ…とちょっと感慨深く聴いてみた。するとオープニングからアカペラでどう捉えて良いんだろう?って思いながら心の準備をしていた。そこから続けられる楽曲郡は一見以前のRiversideと何ら変わらない雰囲気ではあるものの、どこか優しさなのか緩やかさ感なのか、緊迫感からちょっと引いた感触が残る。それは続く3曲目に入ると顕著に表れてきて、牧歌的ですらあるリラックスした雰囲気が場を支配する。当然ながらそのまま進みはずもなくその後はこれまでのRiverside的緊迫感と圧倒的迫力で長尺な楽曲によってバンドのポテンシャルを圧倒的に見せつけてくるんで、バンドの方向性がどうのって程のものではないのだが、アルバムという単位で聴いた場合、本作はこれまでのRiversideの持つ緊張感からやや離れた印象は否めない。

 だからと言ってどうなんだ、って話にはなるんだけど難しいなぁ…。そういう成長もあって然るべきだろうというのは理解するしいつまでもあのテンションを維持したバンド活動ってのも15年選手になってくると難しいだろうし、何よりもポーランドという国自体も安定しているから、妙な緊張感を持って生きていく必要もなくなったから、という環境の変化もあるだろう。時代が生んだバンド、という見方をするならばもうあのテンションのバンドにはならない。しかし、今はそういったシリアスな曲や演奏をする気分じゃない、って言うならばまたあのRiversideに戻ってくることだろう。本作のクォリティはこれまでの作品と何ら変わらず素晴らしいものだし、聴いててつまらないなどと思うモノのハズもなく、圧倒的に楽しめる見事なプログレッシブ・ロックだ。そう、プログレッシブなんだ、と思っているからこそ次の作品にも期待したいし、バンドの進化も気になる。何だかんだと言いながらも既に数回聴いていて、その圧倒的な楽曲レベルに脱帽しているし、演奏力の高さにもホントに感激している。それでいての文句なのだから期待値、として思っているんだろうね。

 やっぱ凄いわ。あのテンションだけがRiversideじゃない。こういう作風での取り組みもRiversideなのだ。





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フレ
Posted byフレ

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