Autumn's Grey Solace - Ablaze

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Autumn's Grey Solace - Ablaze (2008)
Ablaze

 昔はジャケ買いって事も割とあって、色々なアルバムやバンドを聴いていくとアルバムのジャケットを見て、何となく自分のセンスと合うかな、って思って中身も情報も何も知らないままにジャケットだけで買ってくるレコードもよくあった。なけなしのカネをはたいて買ってるから、好きかどうかって基準よりも何かどこかに買った理由を自分で見つける必要があったってのが事実なのだが、それでも当たり外れみたいなのがあったな。当たった時は嬉しいよね。外れても良いとこ見つけて自分を慰めてるが。いつしかそういうのもあまりアテにならなくなって、そして情報が溢れる世の中にもなったからそんなギャンブルしなくても良くなったし、そもそもネットで聴けちゃうし、ってのはホント、良い時代だ。

 Autumn's Grey Solaceというこれもまたアメリカのバンドの2008年リリース作「Ablaze」。ジャケットが強烈に訴えてくるものがあってさ、単に怪しげな女性が睨んでくると言う以上にメッセージを感じてしまってね、果たしてどんなんだろ?と想像も出来ないままに聴いてみた。そして出てきた音には少々戸惑いを覚えながらも、そう来たか、ってね。これもまた自分の世界観としては割とアリな感触で、好みの範疇に入る。一般的にはシューゲイザー的なジャンルに入るらしいが、ボーカルはエリン嬢なる女性で、ずいぶん可愛らしい声で耽美的に歌ってくれるからまるで耳元で囁いてくれているかのような優しさを感じるんで好きになるポイントが圧倒的に高い。音楽性はと言えばシューゲーザーと言われる程の音でもなく、ギターがひたすらキラキラしたコーラスやディレイやフェイザー系の音を駆使してて物凄くレンジを広げているサウンド、その意味ではシューゲイザーなのかもしれないな、やっぱり。決して明るくもなく、かと言って暗い音世界でもなく、やはり耽美的というのがぴったりな音。

 所々で効果的な効果音的なサウンドも入ってくるけどバンドのポリシーとして鍵盤を使わないってことなのでひたすらそれ以外での効果的サウンドを駆使しているようだ。そんな細かい芸はあるものの、ど真ん中に位置しているメロディラインと歌声が圧倒的に聴きやすさを増しているからとてもアメリカのバンドとが思えない感触が個性的か。かと言って英国です、ってほどの湿り気感はないし、なるほど、面白い音になってるもんだ、と感心。何枚もアルバム出してるから結構人気もあるだろうし、自分が知らなかっただけなんだとは思うけど良いモンに出会えて良かったですね。






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フレ
Posted byフレ

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