Eric Gales - Middle of the Road

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Eric Gales - Middle of the Road (2017)
Middle of the Road

 脈々と続いているブルース・ロック。英国の白人小僧達が寄ってたかって作り上げたブルース・ロックの流れからアメリカへ逆輸入され、そこからは世界中へと発展し、今ではルーツそのものである黒人達も英国白人達が築き上げたブルース・ロックの影響を更に逆に受けてのルーツ回帰、即ちそのままブルースをやるというよりはブルース・ロックの影響力を受けてのブルースプレイ。結果的にはそれはブルース・ロックになってるんだけど、黒人がそれをやってるってのはなかなかおもしろいなぁと思う。そういう輩が増えてきていて、若い世代からすればロバジョンもB.B.Kingもジミヘンもプリンスも同じように耳に入ってくるんだからそうなるのは自然な流れ。クラプトンなんかもそうなんだろうが。

 Eric Galesの2017年作品「Middle of the Road」。随分とこなれてきてブルース・ロックとかブルースって枠組みにこだわらない作風になってるな、という印象。もちろんしっかりと要所要所では得意のストラトギターのトーンが差し込まれてくるから相変わらずのギター少年ぶりで、その辺りは安心して聴いていられる。それよりもアルバム全体の作風が伸びやかになって自由な曲調が多い。これはこれで面白い作風で、その実あまり聴くことのない空気の乾き方かも。そこを色付けていくのが、先日も絶賛していたChristone "Kingfish" Ingramのど真ん中直球のブルースプレイだったり、Gary Clark Jrだったりローリン・ヒルだったりするようで、なかなか多彩なゲストと自身の自由さを楽しんだアルバムとも言えるか。

 Christone "Kingfish" Ingramのプレイがアルバムという枠組みで聴くとどうなるのかと思ったけど、案外普通に、と言うかフレーズ自体にはまだそこまでの個性はないからなのか独特のトーンは感じるけど、こりゃ一発で分かるってんでもないのが少々残念。まだまだその意味での磨き方は必要なんだろうな。それでもやっぱ、アルバムの中じゃGary Clark Jrと共にしっかりと際立ったギタープレイを聴かせてくれてるのは事実。そして負けじとエリック・ゲイルズ自身はロック寄りなアグレッシブなプレイスタイルが特徴的。完全にブルース・ロックそのもの、ですな。








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フレ
Posted byフレ

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