Muddy Waters - After The Rain

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Muddy Waters - After The Rain (1971)
アフター・ザ・レイン

 黒人ブルースメン達の実験精神の旺盛さってのは案外豊富だったんだな、とつくづく実感。これまでは求めていたブルースってのもあったからそこから外れているのはちょいと聞き辛い作品と言うか、実験作という位置づけでそこまで真面目に聴いてはいなかったのかもなぁと。スタンダードにロックに影響を与えたブルースってのにじっくりと取り組みたかったからそんな聴き方だったけど、黒人ブルースメンのマンネリを進化させていくために、って考えてた大御所ブルースメン達からすれば様々な実験を繰り返して新たな世界観を模索していくというミュージシャンらしいスタンスがあったのは当然か。

 Muddy Watersの1971年リリース「After The Rain」は前作の思い切り実験作となった「エレクトリック・マッド」からの続編アルバムと言われているが、それもそのハズ、ギタリストにはジャズ畑からのフィル・アップチャーチを迎えて、そしてピート・コージーというマイルス・デイヴィス門下生までも迎えての作品だったワケで、何ともマディ・ウォーターズらしからぬ作風となったアルバムだ。そもそもマディ・ウォーターズらしい、っていう言い方で彼のブルーススタイルを固定しちゃっている自分も問題ではあるんだが、そこからすれば随分と実験的だし、ロック寄りともジャズ・ファンク寄りとも言える作品にしあがっているようだ。一言で言えば重いリズムで作られている作品で、「Rollin' and Tumblin'」なんてZeppelinみたいだもんな…。それに加えてこの強烈なカエルジャケットも凄いインパクト。一体何なんだ、このアルバム?って思わせるのは絶大だもん。

 もっとファンキーでジャジーになのかと思ってたけど、ストレートにロックだった。ブルースプレイそのものやスライドプレイなんかはさすがマディ・ウォーターズだよなぁってのばかりだけど、うまく融合しているし、個性も出ているし、だからと言ってゲスト陣に埋もれるなんてことももちろん無くってひとつの異色作として出来上がっているアルバムだ。もっともっとマディ・ウォーターズって人の作品を一枚づつきちんと時代背景と共に聴いていかないとダメだなぁと知らしめられたアルバムです。その時代周辺で売れていた、影響を与えていた音楽性なんてのも意識してアルバムを聴いていくと如何に模索して作り上げていたか、ってのが分かる。ジャズでもソウルでもブルースでも皆一旗揚げたミュージシャン達は新たな世界を探り当てるのに一生懸命だったんだなと。




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フレ
Posted byフレ

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