King Curtis - Live At Fillmore West

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King Curtis - Live At Fillmore West (1971)
ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト

 暑苦しい夜に暑苦しい音楽を…、じゃない方が良いってことで爽やかなのを求めて彷徨っていたのだが、どうしてもそうは進み切れない、っつうのかちょこっと気にして聴いてみたら暑苦しくて暑苦しくて格好良い、なんてのもある。まぁ、ボチボチ白熱したのに戻りたいなって欲求もあったんだろうし、熱い夜にも慣れてきたから対して変わりはなかろうというのもあるのかもしれない。もっともお盆休みってのも大きいんだけどね。じっくりと音楽三昧出来るし、この暑苦しい時に外に出ていこうなんて気にもならないし、オタな趣味を持つ自分には良い事ずくめの夏。夏である必要性もないのだが…。

 King Curtisの1971年のライブアルバム超名盤「Live At Fillmore West 」。ご存知このバンドメンバーのままこのイベントで後に出演するアレサ・フランクリンのバックも努めたというライブそのままなんだが、アルバム自体は3月5-7日の演奏から選りすぐっての収録なので実際こういう演奏順のライブでもないし、同一日の流れそのままのライブでもない。きちんと編集されたライブアルバムだ。そして偏見なしに書けば、生々しいライブをそのまま収録したライブ盤よりもきちんと作り込まれたライブアルバムの方が名盤になっている。どっちも聞けるのが一番なんだけど、やっぱりこの時代のライブアルバムは名演奏ばかりを編集して収録しているからその寄せ集めライブアルバムが名盤になるのは当たり前だ。そしてこの作品はその斜め上を行く超名盤、超名ライブアルバムと言って良い作品で、どこをどう見ても悪い評判なんてのはない。ロックファンだろうとジャズファンだろうとファンクファンであろうとこのプレイの凄さは響くはず。響かなかったら聴く音楽世界が全く違う基準な人たちだろう。

 ロックな話題的にはProcol Harumの「青い影」Led Zeppelinの「Whole Lotta Love」ジミヘンもやってる「Changes」なんかのカバーがあって手を伸ばしやすい。ところがアルバムを最初から流すといきなりメンバー紹介からの「Memphis Soul Stew」の凄さ。実際のライブではもちろんアンコール一発目の曲だったらしいけどアルバムでは初っ端に配置されていて見事なインパクトを放っている。このベースライン、すげぇ格好良い。これぞファンク、ってな感じでね。んで、どの曲もどの曲もバンドアンサンブルがすごいんだけど、やっぱりキング・カーティスのサックスの凄さも絶品。こんだけ息続けて吹けるんか?ってくらいにエモーショナルに吹き続け、もちろんスピーディなのからメロウなのまで、ただ、他ではあまり聴くことのないようなプレイなのは確か。自分の聞く範囲が狭いから分からんが、命削って吹いてるって気がするもん。

 この暑い夏にこんなハードなジャズ?ファンク?なんかを聴けて嬉しいですね。ギターのコーネル・ヂュプリーの思いっ切りファンキーなカッティングから乾き切ったギターの音色もメリハリ効いてて印象深いし、とにかくどこからどう斬っても素晴らしき名盤。暑苦しいジャケットそのままの濃い〜サウンドが楽しめます。








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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

私はこのあたりのメンツから
ダニー・ハサウェイなど聴きだして、
ニュー・ソウルが好きになりました。

2018/08/14 (Tue) 08:02 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

今そのヘン、アレコレ探して聴いてます。凄いディープだなぁと。

2018/08/14 (Tue) 22:43 | EDIT | REPLY |   

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