Prince - Controversy

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Prince - Controversy (1981)
CONTROVERSY

 70年代からのソウルミュージシャンが80年に入る頃になっても70年代のムードそのままでライブを演じながらシーンで活躍していこうとしていたけど、結局は時代に取り残されていって沈んでいってしまった。もしくはシーンで見ることはなくなっていった人も多かった。今でこそそれでも復活劇と言って持て囃される事もあるけど、時代の波は一つ前のものはすべて古いと容赦なく切り捨てていくので、リバイバルなんてのは一回りしないと通じないものだ。70年代のソウルシンガー達が必死になって生き延びるためにやっていたものをいとも簡単にあっさりと切り離してしまった天才がこの人、プリンス。

 1981年リリースの4枚目の作品「Controversy」。そう言えばプリンス自身もアルバムデビューは1978年なんだから70年代のミュージシャンでもあるが、そのヘンはあまり気にせずに進めていこう(笑)。いや、こないだまで古くからのソウル・ミュージックを聞いてたからか、ここで聴けるサウンドの斬新さ、新時代の幕開け的な音作り、これぞ最先端のソウルミュージック的なスタイルに大きく驚いたワケ。ミネアポリスサウンドって言えばそれまでかもしれないけど、ジャストに鳴らされるビート、ファルセット多用とコーラスワークで見事にキャッチーに組み立てられたメロディ、そしてグイグイと単調に引っ張っていくリズムによる覚醒、確かにルーツに忠実でありながらも明らかに革命的なサウンドを組み立てている。それも4枚目のアルバム時点ではたまたまそうだったと云うだけなのだから恐ろしい。もっとも同じ路線で語る事自体がおかしいんではあるが…。

 昔はこのヘンのプリンス聴いててもどうにもイマイチと思ってたけど、だんだん判ってくるようになるのか、面白いな、って感じる程度には自分のレベルが変わってきた。気分に左右されるんだけど、こういうノリも良いんじゃない?ってな感じに聴いている。一応以前からちょこちょこと気になってる人だし、いつか全制覇したいと思っている人なのでアルバムは結構買ったりDLしたりして持ってるんだよね。ただ、体系化出来てないから確かこの辺が…みたいな感覚で聴いている。普通こんだけのミュージシャンだと初期とか中期、後期なんてのは割と作風変わっていくんだろうけど、ある意味この人の場合最初から最後まで全部同じでもあるし全部違うのかもしれない。この「Controversy」はそんな中でもかなり洗練された飛躍へのステップ前の重要な一枚な気がする。




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フレ
Posted byフレ

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