U2 - Zooropa

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U2 - Zooropa (1993)
Zooropa

 1993年問題作と大いに世間を騒がせたU2のアルバム「Zooropa」。もっと世間を騒がせたのはこの後の「POP」なのだろうが、こっちでも大いに話題になってた。時代はバブリー時代末期、なんでも騒がれまくって何でもできて売れまくってまさに豊穣な世界だったと今でも再認識できるレベルのお祭り時代。そこにこのアルバムの到来で、デジタルへの接近があちこちで取り沙汰されてたし、それはU2に限らずどのバンドも、そして新しく出てくるバンドもチャンスが物凄くあったとも言える。一方そんなお祭りな世間に馴染みきれない陰鬱な世界からのグランジも出てきていたという両極端な世界観。思い出してみてもこの頃に自分が思ってた、そして想像していた世界や価値観みたいなのは概ねその方向を辿っているように思う。素人でもそれくらいに想像出来ちゃうくらいにデジタルやPCの波による生活周囲への革新性は高かった。自分が想像していたよりは時間がかかってるという気はするけどさ。

 さて、このU2の問題作「Zooropa」。何が問題ってボノが歌ってないだろ、ってのがあったりボノが裏声で歌ってどうすんだ?ってのとか、デジタルビートに傾倒した曲が多くあって、昔からのU2サウンドはどこへ行ったんだ?ってな怒りのぶつけ方、が問題作なんだろう。当時を思い起こしてみるとロック少年バリバリの自分からしたらそもそもU2ってまだまだ青い新人バンドで、大して聴くこともないな、やっぱ70年代だよ、なんて粋がってた頃だからそもそも音楽性の変化ってのを認めてなかった部分あるもん。懐古主義ってのか、そっちの方が自分的に新鮮だった、というか探究心ってかね。だからこういうデジタルなのって全部排除。ロックじゃねぇ、って感じ(笑)。だからそんだけ世間を裏切るようなスタイルを出してってること自体はロックだな、って思ってたけど音は特に興味なしってね。だからこの時期のU2聴いたのはその後しばらくしてから。それでもまともに聴かなかったか。

 とは言ってもそれなりにU2は好きだからやっぱ聴くんだよね。ライブとか見てて知らないのあると何だろ?ってなるから、それがそのヘンにあるとアルバム単位で聴くし。んで思ったのは無茶苦茶U2なアルバムだな、って感想。アレンジや音作りはそりゃ違うけど、本質は当然U2そのまま。だからライブでも出来ちゃうんだな、ってのは納得。こういう音作りによる挑戦ってアリだな、と。ただ音楽的なインパクトでリスナーを感動させるというものではないので、そこはちょいと残念なアルバムではある。昔のU2は古く感じないけど、この時期のU2は時代遅れ感を感じるのでやっぱり普遍的なロックとポップスは違うんだな、という自分なりの勝手な解釈。だから聴いててそのヘンはあれども本質的にそのままU2だしあまり構えなくても良いのかも。これからU2漁る人…ってそんなに多くないと思うけど、あんまり偏見なく聴いても受け入れられると思う。好き嫌いは出るだろうけどさ。あぁ、そういえばなんでU2になったんだっけ?って思ったもともとのケルト風味はゼロ。




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フレ
Posted byフレ

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