Arc - ...At This

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 1970年初頭の英国ロックが何も突然多様化したワケではなく、その前にはもちろんサイケデリックムーヴメントがあったりブルースロック発祥と言った土壌があったワケで、当然ながらその時代からミュージシャンとして生き残っていった人達が新たにバンドを組んだりすることでシーンに食い込んでいくという姿も見受けられた。



 60年代末期にスキップ・ビファティと言うバンドがあって、妙なサイケバンドだったんだけど、ポップ感溢れるユニークな音で楽しませてくれたんだが、そのバンドの残党が二人揃って組んだバンドがこのアークというバンドだ。アーク名義では確かこの「我が王国よ」というアルバム一枚しかリリースされていないと思う。これもまたデッカから1971年にリリースされたものでジャケットがダサいんだが…(笑)。この後に確かグラハム・ベルを迎えてBell + Arcっつうバンド名義で一枚か二枚リリースされているんだけど残念ながらそっちはまだ聴いたことがない…、思い出したけど聴きたいアルバムのひとつだったんだ…。

 それはともかくこのアークがリリースした「我が王国よ」と題された「...At This」という作品、これがまた前身バンドを抜きにして聴いてみるとだな、実に英国チックな音を出したアルバムで正にハマりまくるのだ。別に素晴らしい名盤とか語る気はないんだけど、聴いていると凄く英国的で、こういうのがわかってくるとこの深い森に突入したくなるんだよ。そうだなぁ、ハードロックではないけどギター中心のバンドとも云えるし、かと思えばやっぱり繊細なピアノ中心だったり、歌も結構しっかりしていたりする。地味と言えば凄く地味な音を出すバンドなんだけど、それがもう英国らしい、としか形容できないくらい空気感が詰まってる。わかりやすく言えば滅茶苦茶チープなサウンドでスカスカなんだけど散りばめられた音がそれぞれ輝いているっつうか…、難しいな。一度バンドでコピーしたことあるけど結構気持ち良かった(笑)。ギターはブルースギターだからわかりやすいし、ベースとかもかなり面白い感じで入ってくるしね。この頃のドラムはもちろん単なるエイトビートなんてのはないから当然ロールしてるし。そういうところが良いんだろうな。

 これもアナログ幾らぐらいするんだろ?昔は見たことなかったからよく知らないけど多分5万円くらいはしたのかな?今ネットで探してみると3万円くらいであるなぁ。安いトコだと6千円くらい。う~ん、難しい(笑)。でもこんなんで買えるならまた揃えたくなるって人もいるだろうなぁ。自分は最初にCD化された時に買ったからいいけどそれ以外はCD化されてないのかも。もったいないとは言わないけど、面白いバンドなので機会待ちってトコかな。それよりもBell + ArcのCDがあることに驚いた(笑)。
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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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evergreen  

これは、未聴です。
名前くらいしか知らないですね。
聴いていない、知らないでもなんかこう私なんか記事読んでるだけで・・・わくわくしちゃうね・・・ずっとこれやりましょう~笑~きっと無理!(笑)

2007/01/26 (Fri) 20:51 | EDIT | REPLY |   
波野井露楠  

もう凄い!の一言です。
私なんか、名前も知りませんでした(^^;)。
奥が深いですねえ。
そして、フレさんの音楽の幅と知識も深く広い!!
本当に勉強になります(^^)!!!

2007/01/26 (Fri) 22:11 | EDIT | REPLY |   
フレ  
そうだろうなぁ、やっぱマニアックすぎるわ(笑)。

>エヴァ姉さん
名前知ってるだけで凄いと思うが(笑)。そうだなぁ、聴いてみてびっくり意外とかっこよかった、って感じだから好きなんだよね。

>波野井露楠さん
いや、まぁ、聴いてみて気に入れば良いかと…(笑)。

2007/01/28 (Sun) 18:43 | EDIT | REPLY |   

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