Ozzy Osbourne - The Ultimate Sin

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Ozzy Osbourne - The Ultimate Sin (1985)
罪と罰(紙ジャケット仕様)

 ハードロックの時代はボーカルって個性的であれば上手いとかいう次元でなくても良かったんだけど、ヘヴィメタルという時代に入ってくるとボーカルも演奏も上手くないと成り立たないというレベルアップが図られている。意図的ではないにしてもそうじゃないと音が出来上がらないんだよ。だから速い曲なんてのは圧倒的に上手くないと全てが成り立たないし、そうじゃないにしても聴けるレベルの歌じゃないと成り立たない。そりゃプロレベルなんだからそうだろ、ってのもあるけど、事実そうじゃないのも多いから改めて売れてるバンドはその最低要素はクリアしているというものだ。その辺が70年代のバンドとの大きな違いかな。確実にシーン全体がレベルアップしてて…今の時代じゃもうかなり超越してしまっているんだが、そう思うとどういう風に進むんだろうか、と不思議に思う。

 Ozzy Osbourneの1986年リリースの「The Ultimate Sin」。ギターはもちろんJake E Leeであのフラッシーなプレイがたっぷりと堪能出来る反面、楽曲自体はかなりアメリカナイズされたキャッチーな作品として語れる事も多く、確かに少々オジーの作品の中では違和感を感じるアルバムとも言えるかも。ただ、それでも当時から割と聴いてたし、そういうモンだろってのもあったから普通だったけどね。色々とオジーを知ってからこのあたりに辿り着くと確かにこんだけ明るい側面を見せます的な作品はないかも。それでもジェイクのギターがああいうのだからそこにぴったりと当てはまってるんだよ。だからジェイクのためにはぴったりとした作品に仕上がってて、当然オジーがそんなのまで狙って作るとは思えないので、制作陣がこの布陣での最強なスタイルを導き出したと考えるべきなのだろう。そしてそれは大正解だったと思う。

 しかしまぁジェイクのギターはホント、カッコ良い。何がどうってのが明快に言えないんだけど、カッコ良いプレイとスタイルで音が自己主張して飛び込んでくる。珍しいギタリストだよね、ホント。それでいてメロディアスな部分もあるしさ、見事なギタープレイヤーです。そしてオジーも持ち前の歌い方ではあるけど、こんだけ明るめなサウンドになってくると独特のおどろおどろしさってのは影を潜めて、抜けたハイトーンボーカリスト的な歌になってくるんだから面白い。もちろんオジーの声って分かるけど、普通に高い声で歌って出てるんだもん。当たり前だが。全盛期…だったのかな。そこに若さ溢れるジェイクの活気が入ってきて良いバランスで成り立ってた時期でもある。




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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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おっさん  

この頃LAがロックの中心て感じがあったですね。
オジーのメンバーもイギリスからアメリカ人に代わっていったし、
曲もキャッチーになりました。
この後もジェイクとアルバムを作っていくと思っていたので、
脱退を聞いてびっくりしたな。

2018/04/05 (Thu) 09:51 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>おっさん

派手な時代でしたしね。
ジェイクかっこよかったんですけどねぇ。

2018/04/07 (Sat) 19:52 | EDIT | REPLY |   

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