Samson - Head On

0 Comments
Samson - Head On (1980)
魔人襲来

 同じ年代のアルバムでも当然だがサウンドプロダクションにカネを掛けれる環境であれば、今の時代にも通じる良質なサウンドで録音されていたのだろうが、やはり予算が無いとか時間がないとかきちんとしたサウンドプロダクション環境下で作れない状況だとチープな音色でアルバムが出来上がってしまう。スタジオ一発録音なんかならまだなんとかなる部分もあったのかもしれないけど、重ね録りするようなスタジオ・アルバムだとあとで編集出来るのは確かだが、その時の環境によっては随分と貧弱なミックスになってしまったり音色に変わったりしてしまうのもあるだろう。自主制作盤に近い状態での録音だとそういう傾向がまま多いようだ。今の時代ならPC使いながらだからどうとでもなりそうだけど、アナログの時代はそうもいかないからやっぱり時代の音が反映される。それもカネの有無によって異なるという楽しみ付きで。

 Samsonの1980年リリースのセカンド・アルバム「Head On」は今でも再発されるくらいのNWOBHMの中でも名盤扱いされているし話題も豊富なアルバムだが、どこまで行ってもこのアルバムのチープなサウンドが変わることはない。別にどの音が引っ込んでるとかそういうんでもないから聴いてて全部の音が鳴ってて何も問題はないのだが、なんでこんなにチープなんだ?音圧の無さとかリバーブのまとめ方とか色々あるんだろうけど、このガレージ感覚がNWOBHMのユニークなトコロでもある。生々しいバンドの勢いだけをひたすらにクローズアップしてレコードにしちゃうっていうのはパンク的発想が元祖だろう。

 さて、内容的にはもう有名なお話、今のIron Maidenのボーカルでもあるブルース・ディッキンソンが参加している作品で、ジャケットは覆面ドラマーのサンダースティックが堂々たる姿を見せている。これぞNWOBHMの悪魔的雰囲気そのものでもあって、裏切ることのないサウンド。そして「Thunderburst」なるインスト曲はIron Maidenのスティーブ・ハリスも共作者としてクレジットされていることで分かるようにIron Maidenでは「The Idea of March」として収録されてる。そういった話題にも事欠かないんだけど、元々のこのバンドが持つザクザクした質感の典型的なメタルサウンドは実に好ましい。どんだけチープであろうとみっちりと魂が込められているアルバムという気がする。その辺の熱さが良かったんだろうな。


関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply