Quatermass - Quatermass

ジャケットはヒプノシスの作品で高層ビルの谷間を翼竜プテラノドンが飛び交うという素晴らしいアンマッチ感を絵にしたもので、Quatermassのイメージを決定的にしている秀逸なアートワーク。それだけで音のセンスが楽しみになるところだが、この手のバンドにしてはQuatermassってのは結構有名なハズで、ディープ・パープル絡みのバンドとして語られることが多い。イアン・ギランやニック・シンパー達と一緒に組んでいたメンバーが結局メンバーを加えてトリオ編成のバンドとして世に出てきたものなワケ。しかもどういう理由からか、このアルバムに入ってる「Black Sheep Of The Family」がリッチーのレインボウのファーストでカバーされていたり、同じ曲がファット・マットレス
で、音的なもので言えばEL&Pと同じ編成、同じ方向性っつうのもあって比べられるんだけど、もっとハードロックだね。ピアノ、オルガンっつう鍵盤楽器でハードにギターの代わりにプレイしながら歌もかなりシャウト系。ただ哀しいかな、やっぱり鍵盤奏者がメインなので普通にアドリブパートに入っていくと凄くプログレッシヴ色が強くなってしまうという面白さがある。歌もやっぱりハジけ切れていないっつうかB級的な歌でさ、面白いなぁと。テクニックはそこそこだしやっぱり正しく英国のなんでもあり的な音なんだけど、そこが難しいんだろうな。中ジャケで見られるバンドメンバーのルックスはそれらしくて良いんだが…、とは言っても英国ロックの中ではかなり評価されているバンドのひとつ。自分的にはそこまで聴かないバンドだけど。ん?いや、まぁ、鍵盤主導のバンドだからだろうね…、その手のバンドでよく聴くのはグリーンスレイド
今ではCDが再発されているし、しかもボートラ付き。紙ジャケでもリリースされたのかな。元は英国ハーベストからのリリースで、ピンク・フロイドとパープルを抱えていたハーベストからのデビューっつうのは、かなり期待されたモノがあったんじゃないか、と思う。
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