Lionheart - Hot Tonight

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Lionheart - Hot Tonight (1984)
Hot Tonight ※日本語・解説/対訳付き

 しかし80年代のハードロックバンドと呼ばれたバンドって皆こんなんだっけ?ってくらいにミーハーな音でハードロックやってたんだな。そりゃまLAメタルでも今聴けばしっかりキャッチーなキラキラな音だし、時代の成せる技だったんだろう。それをハードロックだぜ、って聴いてた方もアレだけど、水面下ではもっとしっかりしたメタリカみたいなのが出てきてて、受け狙いじゃなくって本気でメタルやるんだ、みたいなのもあったしね。しかしNWOBHMの一端を担うと言うバンドも早々に崩壊してそれぞれがバンドを組み始めていったのは良かったが、ここでもまたそれなりに名の売れたバンドからの離脱組が組んだバンドによる良質な産業ロックバンドが誕生していた。産業ロックバンドってんでもないんだろうが、今聴けばウケ狙いかね、って思えてしまうアルバム。

 Lionheartの1984年リリースの「Hot Tonight」。元アイアン・メイデンのギタリストだったデニス・ストラットンを中心としたバンドで、そんだけゴツゴツかと思いきや、ボーカルにハイトーンが秀逸な無名の新人を入れての力作を作り上げた。ところがそれがまた話題ばかりで蓋を開けてみれば何ともNWOBHMとは無縁な産業ロック路線で、昔懐かしのAメロからBメロ、そしてサビを繰り返してのギターソロにキャッチーなコーラスワークというありきたりな曲構成とキラキラサウンドによる作品が出来上がっていた。バンド名がライオンなのにアルバムジャケットがイカって何だろ?って思うくらいの意味不明なジャケットでどこから斬っても中途半端な作品が出来上がった。ところがそれを聴いているとここまでキャッチーに出来るんなら確かに売れた可能性はあるな、と。良く言えばBon Joviと同じ路線なワケだし…、ってかこの頃そんなバンド山のようにあったんだろうし、そこでチャンスを掴み取れた可能性もあったか…。

 Praying Mantisにも参加するデニスのプレイってのもあるが、ちょっと魂売りすぎてないか?ところどころのメロディアス路線がよぎるシーンはあるけど、やっぱりこの人はもっと硬質にプレイしてた方が良いんじゃないかと。そう言えばその他のメンツはこの後MSGに参加することになる、と書かれていたりするし実際そうなんだけど、それって終わりかけてきた頃のMSGだからなぁ…とちょいと冷めて見ちゃったりしますね。そんなメンツが作ったアルバム、悪くはないが時代遅れ感満載なのが残念。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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鼻毛王 露部晴子  
ゲソ

これ、イカなの?

2018/03/24 (Sat) 22:17 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>鼻毛王 露部晴子さん

遠目に見るとそう見えましたね。
実際は縦長のサングラスなんでしょうけど。

2018/03/24 (Sat) 23:18 | EDIT | REPLY |   

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